ケンブリッジ(英)のパブ“イーグル”を思わせるルチアーノショー(赤坂)。

ルチアーノショー寄稿ブログ

03月20日「小麦の世界。小麦アレルギーとグルテンフリーの考察。」記事の最後におまけとして“大豆”のことを書いた。
ついにこんなニュースが。
【飲みすぎ注意】40代男性が豆乳をガブ飲みし続ける → 胸が猛烈に成長! Dカップでもハミ出す大きさに

元々醤油や味噌など大豆食文化である日本は、更に豆乳ブームまで到来し、“男性の女性化”が進んでいる。
「飲む豆乳」から「豆乳アイス」、そして「豆乳しゃぶしゃぶ」まで、時代は今までにも増して大豆一色に傾いた。

日本人男性の女性化について、何が本質的な原因かはわからないが、そもそも男性と女性が同じモノを食べること自体無理がある気がするし、海外では「男性の醤油(大豆)製品の摂り過ぎに注意」という呼びかけは当たり前に行われている。

「ヘルシーで女性に優しい」のは「女性に」であって、男性がそれを望んだかと言えばそうではなく、市場はあまりにも「女性にとってヘルシー」というキーワードに反応しすぎ、気がつけばそれ一色になってしまうところがどこか問題のように思える。

大豆(イソフラボン)は女性ホルモン様作用があることをもう一度明記しておきたい。
男性が女性ホルモンを摂取し続けているのと同じである。
近年ヒゲもモミアゲも生えない男性が増えているという点、昨今の食文化に不安を感じてならない。

そもそも「女性に優しい」というキャッチはよく見かけるが、「男性に優しい」というフレーズはほとんど見かけない。
中高年向けのサプリメントくらいだろうか。
男性に優しくしてもあまり市場としてはメリットがないのだろうか、それと同時に女性に優しくない男性も増えている気がする(笑)。

家庭での食事において、お互いの健康を考えて、イチイチ男女別々のものを作る人もなかなかいないだろう。※子供に合わせることはしたとしても。
どちらかというと「同じものを食べること」の方が食卓マナーのようでもあるし、それが家族としての絆・連帯感のようなものであったりもする。
お母さんがベジタリアンという環境で、お父さんが「明日の俺には赤身の牛肉(プロテイン)が必要だ」と宣言しても、多くの場合それがテーブルを飾ることはないように思える。

今の時代、狩りにも行かないし、男だって家事をするし、確かにそれほど身体の性差を必要とするわけでもないのも事実だが、それでもまだまだ本質的に必要とする栄養素は違うので、本来は食事内容が異なっても何らおかしくはない。

■変わりゆく環境。
小麦を筆頭に品種改良によってその昔とはDNA自体が異なるものもあるし、身体にいいか悪いかは「言い伝え」や「習わし」だけでは判断できなくなった。
エッセンシャルオイルのように、ロットごとに成分分析表がついていれば安心だが、さすがにそれはコストに跳ね返ってきてしまうから、せめて3年、5年単位での再評価(そのための研究)が必要かと思われる。

例えばオリーブオイルはオレイン酸が多く、グレープシードオイルはリノール酸が多く、それぞれの効能がうたわれ、家庭から外食産業まで多くの場に採用された。
オレイン酸は体内で生成できるが、リノール酸は体内で生成できないため(必須脂肪酸)、ノンコレステロールということもありルチアーノショーもグレープシードオイルを使用している。

しかし、摂取されたオレイン酸、リノール酸を体内で分解してαリノレン酸(必須脂肪酸)、アラキドン酸へと変換していく過程で、近年オレイン酸、リノール酸を分解できない体質の人が増えているという。
そこでαリノレン酸を直接摂取した方がいいというのが“最新”の流れだ。

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ルチアーノショーでは昨年からαリノレン酸が最も多く含まれていると言われているシソ(えごま)油を試験的に導入している。が、このαリノレン酸は熱に弱く、火を入れる料理には適していないため、サラダなどに限られる。一方発煙点が255℃と高温調理にも向いたアボカドオイルも試験導入された。こちらもコレステロール・トランス脂肪酸ゼロで、ビタミンE含有量はオリーブオイルの2.5倍に及ぶ。
※エゴマ(荏胡麻)シソ科の一年草でシソ(青紫蘇)とは同種の変種。
※アボカドは「森のバター」と言われる程栄養価が高く、抗酸化力も強い。

参考までに市場価格を。
ケータック・プランナーズ チリ・アンデス産 グレープシードオイル 460g:1,000円前後 ¥2.17/g
オリバード エキストラバージン アボカドオイル 250ml:1,900円前後 ¥7.6/g
マルタ えごま油(しそ油) 180g:1,000円前後  ¥5.55/g
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αリノレン酸が元となり、体内で「脳」に大切な油“オメガ脂肪酸”であるDHA、EPA、ARAが生成されるので、頭を使う仕事が多い(つもりの)私も昨年からシソ油を1日1ティースプーン摂取している。

日々研究が必要ですな。

そんな本日のBGMは "Hayling" by FC Kahuna (CSI: Miami Soundtrack)

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「油」というと意外にもアロマセラピストも専門職だ。品質・衛生面での環境が整うまでの間、食用として出回る前にボディ用で利用されるケースも多く、外食産業と比べると導入が早い。芳香浴→ボディケア→フェイシャルケア→食用といった順に品質に厳しい。

αリノレン酸の次の段階にγリノレン酸(必須脂肪酸)があり、ボラージ(ボリジ)油(ムラサキ科)に多く含まれていることが知られているものの、酸化が早く熱にも弱い上高価(100mlで3,000〜5,000円)であるためあまり見かけないが、
γリノレン酸からアレルギー反応や炎症を抑える効果のあるプロスタグランジンが生成されるため、ボリジオイルはアトピー性皮膚炎の治療へと応用されている。
同じく私の最近のお気に入りキャリアオイル=「イブニングプリムローズ油」(=月見草油。アカバナ科)もγリノレン酸が多い(ボリジの半分くらい)ことで知られている。ネイティブアメリカンの間では「王の万能薬」と呼ばれた。
*/

こうして品種改良や体質の変化などが複雑に絡み合い、僅か10年前の常識であっても通用しない場合も多々ある。
言い換えると昔のように「学んだことを活かす」ではタイムラグが生じ「学びながら走る」時代だ。

カメラマンの世界で言うと、フィルム時代に学ぶべきこととデジタルの時代に学ぶべきことは異なり、今ではPhotoshopを学ぶことの方が重要なシーンさえもある。この15年間で大きく変化した。

料理界も踏みとどまっているわけではない。
フレンチの巨匠ピエール・ガニエール氏は、2001年から物理学者と協力し「分子ガストロノミー」という科学の考えを取り入れた新しい料理法にも挑戦している。

料理人と物理学者が手を組む時代が訪れるとは、戦前にはなかなか予想できなかった展開かと思うが、調理方法次第では栄養素を台無し(例えばビタミンCが熱で壊れる、αリノレン酸が熱に弱いなど)にしてしまうこともあり、真っ向から向き合おうとすると当たり前の姿でもある。

昔のように「これはね、こうやって作るのが美味しいの。長年の経験ってやつ」だけでは世の中納得しない時代になったということでもあります。

化粧品の世界もそう。「肌にビタミンCを」とただ顔にレモンをぬればいいというわけではなく、肌に浸透する分子サイズにしなくてはならない。
その応用として、分子サイズが大きく肌には浸透しないから安全だ(洗い流される)とうたう添加物もある。
またレモンなど柑橘系類に含まれるフロクマリンという成分は「光毒性」があり、そのまま太陽光(紫外線)を浴びると害にさえなることも忘れてはならない。アロマの世界では施術後2時間は太陽光に当たらないよう説明を行う。

「綺麗になりたい」にも科学的根拠が問われる時代であるということだ。


国の名門ケンブリッジ大学では分野ごとの垣根が非常に低く、多分野の交流が盛んだ。パブ「イーグル」は学生・研究者達の憩いの場であり議論の場でもある。物理学者と生物学者がパブ「イーグル」で飲んでいる時にDNAの螺旋構造を思いついたというエピソードは有名だ。後に二人はノーベル賞を受賞している。クリック氏とワトソン氏だ。28人ものノーベル賞受賞者を輩出しているキャベンディッシュ研究所に所属していた。

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ルチアーノショーのバーもそういう場所だと思う。
1/38500秒の「高速閃光」について打ち合わせることもあれば、「占星術」について語ることもあるし「時の概念」について語らうこともある。マイケル・サンデルの白熱教室並みに「モンティ・ホール」問題や「確率」について熱く議論することもある。かと思えば綺麗なショーダンサーを眺めながら一人静かに一杯を楽しむこともある。

インターネットの時代とはすなわち情報公開の時代であり、昔のように「プロがこう言ってるんだからこうなの」では通用しない。
誰でも簡単に資料・情報が得られる環境下において、当然のごとく「本当に?」「なぜ?」という疑問にさらされる。
時としてプロがアマチュアに問いただされることも出てくるだろう。誰もが全ての知識を持っているわけではないのだから。

それを解消し、明日はもっと早く走らなければならない。それがという時代に生きる我々に与えられた使命だ(と思う)。

“進化”とは「進んで化ける」と書く。

カメラマンの私に、そんなブログを書かせてくれるルチアーノショーは、パブ「イーグル」を彷彿とさせる。

“明日”へのひらめきがほしくなったら、ロマンに酔いたくなったら赤坂ルチアーノショーへ。

Photographer: Charlie

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by charlie-ls | 2014-07-03 10:01 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ

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