“私よりも私を信じてくれてありがとう”

ルチアーノショー寄稿ブログ

赤坂ルチアーノショーで働いた4年間で、ある1人のショーダンサーとある1人の女性スタッフに「私よりも私を信じてくれてありがとう」と言われた。
夜霧よ今夜もありがとう的な。
この表現が印象深く、私は今でもその“シーン”を鮮明に覚えている。

最近自宅の掃除をしたところ、使っていない2007年製のノートパソコンが出てきたので、誰かに譲ろうかと思ったものの、付属品(インストールDVDや説明書など)が見つからない。
6台あるうちの唯一この1台分がなく、これまでも紛失したことはなかったので、思いつくところも思いつかないところも探してみたが出てこない。

幾度となく「捨ててしまったのだろうか」と脳裏をよぎった。

その夜、ロンドンとの電話の最中に「どう思う?」と意味もなく聞いてみた。
するとこの女性は、「貴方の性格からすると、1つの袋か何かに入れて付属品をまとめて保管してるはず。表書き付きでね。場合によってはレシートとか購入明細まで」と返してきた。
「捨てた可能性は?」と問えば「ない。まずない。探してる場所が違うだけ」と自信を持って断言する。

ナイナイ、ナイナイ言ってるとどこからともなくシブがき隊の「NAI・NAI 16」が流れ出す可能性があるのでヒヤヒヤしながらも捜索を続けたが、はやりない

探す場所が違うだけ。
それをヒントに、私なら探さない場所はどこだろうと考えてみた。

あった。
関係のない業務ファイルの隙間に挟まっていた。
書類整理時に入り込んでしまったようだ。
場所は最初に探した「あるべき」場所だった。

グリニッジ天文台が13時を指す頃、ロンドンの推測通り商品到着時の宅配便配送伝票とアップルストアの購入明細まで1つの封筒に入った状態で見つかった(笑)。
「2007年09月05日 MacBook Pro 付属品」と表書き付きで。
おかげで何年何月何日に注文し支払い方法からいつ受け取ったかまでわかる。
私らしい。

付属品が冊子とDVD1枚なので薄っぺらく、ついつい少し厚みのあるものばかりを探していたことも見つからなかった原因の1つだったとわかった。

私よりも私を信じてくれてありがとう」という言葉を思い出した。
確かに私はこういったものを捨てるはずがない性格だし、紛失もしない。
が、探しても見つからないとなぜか「捨ててしまったのだろうか」と考えてしまった私がいる。
絶対に捨てるはずがない自分を誰よりも知っているはずなのに、捨ててしまった可能性を僅かでも感じるということは、やはり私は捨ててしまう可能性がある人間なのだろうかと。

いや、ない。
いくら考えてもパソコンの付属品を捨てる可能性はない。
ならば微塵でも疑った理由がわからず、自分で迷宮入りしてしまった。

なぜなら、疑う理由もないことを疑う癖があるのだとすれば、それは脳の回路に問題があるからだ。

例えば「私は嘘はつかない」とか「私を疑うんですか?」と言いつつ嘘をつく人は、言い訳を考えたり周囲に根回し(口裏合わせ)するのも早いし慣れている。
自分が嘘をつくことを自分自身が一番よくわかっているので、相手が本当に調べた時のことを考え、先回りして対応するのもごく自然な流れ作業の一環だから。
でも本当に嘘をつかない人は、自分の中で整合性がとれない事象が生じると、第三者を交えて一部始終を順を追って説明・追跡を始める。自分自身がわからない場合は、他の誰かの目によって検証・実証してほしいから。嘘をついていないので当然“反証”されることはまずないため、人目にさらされることにリスク自体が存在しない。まさしく自分を疑う余地がない姿だ。

人の心理というのは行動に出る。

では私は、パソコンの付属品を捨てるはずがないのに、捨ててしまった可能性を自分に対して疑った理由は何なんだろう。
自分を信じていないのだろうか。どこか自分の中に信用できない部分があるのだろうか。

このロンドンの3丁目あたり(笑)に住む女性は、私が捨てるはずがないと断言し、実際に表書き付きで1つの封筒の中に全て揃っていた。
宜保さんの霊視にも引けを取らないし、彼女は私よりも私に自信を持っているように思えた。
これを「勇気づけられた」というならそうかもしれない。
しかし私はにわかに自分自身への自信を更に失ってしまったような気がしてならない。
ちゃんと見つかったんだから、本来は「ほらやっぱり!」と言わんばかりに自信につながるはずなのに。

疑った根拠を知りたい。我ながら。

その夜私は気休めに鏡に向かって言った。
「あんたを疑った私が馬鹿だった」と(笑)。
私は私を許してくれただろうか。

って不思議ですな。

そんな本日のBGMは カサブランカ by Bertie Higgins
このYoutubeの映像は“君の瞳に乾杯”のセリフで有名な映画「カサブランカ」(米1942年)と重ね合わせてある。

このブログとは関係ないが聴きたくなったので。
そう。それは“君の声が聞きたくて”的な。

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あとがき
ちょうどこのブログをアップしようかという時、冒頭の「私よりも私を信じてくれてありがとう」と言ってくれた女性スタッフから1年以上ぶりのメールが来た。
つい数日前彼女のことを思い出し、なぜかこれまでただの一度も言葉に出たことのないアフリカのある街を思い浮かべた。
すると彼女のメールには数日後そこに行くことになったとある。
しかも思い浮かべたシーンまで一致していた。

私の数日前の空想と彼女の数日後の現実はシンクロしている。

って不思議ですな。

“君の瞳に乾杯”と言いたくなったらルチアーノショーのブログへ。

Photographer: Charlie

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by charlie-ls | 2015-01-29 20:51 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ | Comments(0)

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