IQ 162以上を正確に測定できるのか。唯一の解答者は「運命の人」なのか。

今項はIQ出現率表と照らし合わせながらお読みいただきたい。

なぜウェクスラー成人知能検査WAIS)の最高値は「161以上」なのだろうか。
「161」じゃなくて「161以上」だ。
※子供用WISCが161以上で、成人用WAISは155以上らしく読み替えていただきたい。
標準偏差15におけるIQ 161という数値の存在は41,937人に1人。
世界標準のウェクスラーなら(抜粋簡易版なども含め)、16才までのWISCを含めると、何万、何十万人という被験者がいると思われる(学校なども多分コレ)。

※2018年02月17日:成人知能検査の上限は156のようです。読み替えてください。

そこで考えてみた。
現在の最高値IQ 161を(便宜的な表現として)「満点」だとしよう。分布上、41,937人に1人しか満点を出す人がいないからこれをIQ 161だと定めた。
正しい。
以下このIQ 161の被験者を被験者Aと呼ぶ。

しかし、41,938人目以降、全く満点が出ないまま55,938人目を迎えたとする。被験者AはIQ 161から162と昇格する。それ以降も同じ。
現状「昇格」制度はないが、確率分布として自動的に昇格する。
大げさに言えば、その後何百年と満点が出ないまま、被験者数が累計764億人に達した場合、この被験者Aは死後にIQ 200だったことが証明され、更新される。
※ここでは「フリン効果」は考慮しない。

よって「現時点」で“最高点”を出した人から見て「累計被験者数分の1」の値に対応するIQこそが、その知能検査の最高値ということになる(何点!という絶対値ではなくて、何人に1人という分布上の値から)。
偏差値で計算している以上、本来IQとは相場のように周辺の成績の変動によって上下する性質のものだ。イチイチ連絡するのが面倒だから通知時の値で固定されているだけ。
スコアの絶対値が真ではなく、分布(偏差値)が真であるように作られているのだから。

そこでもっと難しいもう1問を追加し、被験者Aが解けないことを確認すれば、これ(を含む全て)が解けたらIQ 162と定められるかというとそうではない。
過去の被験者の中に、「その問題なら」解ける人がいるかもしれないため、今度はIQ 162の基準である55,938人中1人しか解けないことを確認しなくてはならない。
出題者がこの問題は難しいと思っても、それはその人の感覚に過ぎず、世代が変われば誰でも解ける問題かもしれないため、1問づつ改めて検証する必要がある。

※わかりやすくするために、知能検査の問題は、最後の問題に近づく程難しくなるものだという仮定で書いている。

では、追加された最後の問題が解けない被験者Aを1人目とし、55,938人目の人が満点を出すと(被験者Bとする)、同じ母集団にIQ 161の問題が解ける人が2人(被験者AとB)存在してしまうため、分布が崩れる。
よって(最低でも)55,938人×2セットのテストを行い、満点が2人、最後の(追加された)問題が1問だけ解けない人が2人いれば、満点の前者をIQ 162とし、後者を161と判定できる。

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私の好きなキューバのコーヒー豆を撮ってみた。


ンサの逆襲(笑)。
分母(母集団)の何倍ものサンプルを集めない限り、統計とはほぼ例外なく偏っている。
例えばメンサの会員がオフ会として、みんなでこの知能検査を受けにいこーぜ!的な話になると、被験者母集団を大きく狂わせる(偏らせる)ことになる。
平均が突如高くなり、161や162などの問題を解く人が予定よりも早く(または多く)現れてしまうからだ。
要は55,938人中1人しか解けないはずの問題が、たった1人2人増えるだけで、追加で2〜3セット(×55,938人)やってみなくてはならなくなるということ。でなければ自然に平均が上がったのか(例えばフリン効果)、現在の被験者母集団が偏っているのかを判定できないのだから。

そのくらいもろい

理屈的に言えば世界中の天才・秀才集団が、テロのように一斉にある特定の知能検査を受けに行くと(実際には数年かけてもいいんだが)、次の標準化作業(WAISで言えばVやVI)の際に「フリン効果」が突出し(たことになり)、例えばこれまでIQ 120だった人達が100に引き下げられる可能性があり、場合によっては90だった人が知的障害判定ラインである70を切ってしまう可能性がある。
それを覆す(回復する)ためには、平均を元に戻すだけのスコア×人数の被験者が必要となる。

メンサの会員だけでも12万人いるのだから、ハロウィンパーティー的に仮装して(*1)知能検査を受けに行こう!と呼びかけたら、非会員合わせて36万人くらい集まるんじゃなかろうか。アノニマスのイベントのようだ(笑)。
*1)仮装しなくてもいい。

極めてもろい
日付変更線ほど確固たる値ではない。

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/*
ウェクスラーのWAIS-V(来年リリース)は今頃標準化作業中ではなかろうか。9年ぶりに改訂されるWAISは、この20年程のIQテストブームによって加速度的に引き上げられた(多くの世代の)値が反映されているのではなかろうか。平均より低い人が受けるようになった数よりも、高い人が受けるようになった数の方が多いかと思う。
*/

1992年、ジョージソロスがポンド売りをしかけ、イングランド銀行を相手にしつつ、ポンド暴落に追い込んでみたり、サッカーで言えば、ゴール前にロングパスが出た途端、敵側のオフサイドを狙ってディフェンダーがみんなが上がってしまうような考え方だ(子供の頃キャプテン翼で読んだ)。

基準点を無理矢理書き換える(変更する)という発想。
武力による国境の変更に似ている。

高知能者がマイノリティ(社会的少数者)かと言ったら実はそうではなく、それも1つの「自己陶酔」にすぎないと考える。
アーティストなども含め、「変わってる」「人と違う」「100人に2人」「上位2%」と言う表現に喜ぶ人が多い様子だが、何だかんだで世界の2%を集めたら1.4億人いるんだから、基準点を無理矢理変更させるくらいのイベントを起こすことさえ可能な数だと言いたい。一言で言えば「戦うだけの十分な数存在する」ということだ。

弱者でもなければはぐれ者でもない。変質者ではあるかもしれないが。

群れる相手をまだ選んでいないだけだ。近くにいないだけだ。散らばっているだけだ。
そりゃそうだ。「分散」値の先っちょに居るんだから。

/*
いや。
チアリーダー vs メンサみたいなのをイメージしてみた(笑)。想像するだけで笑える。
圧倒的にチアリーダーの方が社交的で友達も多く、コミュニケーション能力が高い(場合によってはEQが高い)と思われているが、私が知る限りそうでもない。
ファッションリーダー的な存在の、お洒落で活発でいわゆる「カワイイ」女の子が、実はクリスマスに風邪ひいて家で寝ていて、彼が見舞いにも来ないどころか友達と出かけていたとか(笑)。
それがみっともなく(ガラじゃないから)恥ずかしくて誰にも言ってないという話を、私が「人(誰)」ではないと見なされているのか、非常にしばしば(very often的な)小耳に挟む。3時間ほどかけて、1万円もするプレミアムウォッカのボトルを空にしながら。

日頃「輪」の中心にいるだけで、「アイツがいない間に羽を伸ばそうぜ」と思われている人も、実は多い。
残念ながら。
お局サンなんかそんな感じじゃなかろうか。中心人物として扱ってあげないと面倒なことになるから中心に置いているだけで、選べるんなら選ばないという存在は多い。
しかし当の本人はコミュニケーション能力が高い(からリーダー的存在だ)と信じ切っていることが少なくない。
それが日本の社交辞令社会に生きていると、もはや数の圧倒による「ルール」と化してしまい、東大首席の山口女史ですら、学校時代女子同士の「連れション」(下品でスンマセン)だけは断れなかったと記している。

FacebookなどSNSも、相手にバレずにフォローを止める方法とか、特定の相手に気付かれずにチャット機能をオフにする方法とか、そんな検索履歴ばかり表示されるし、実際にQ&Aも充実している。
*/


そこで、現在のIQ 131(3σ圏)が、このテロ(笑)によって100(中央値)に引き下げられた場合、メンサ会員は無事に「普通の人」になる。
この“新”普通の人」(と呼ぼう)達を基準に、世の中が物作りを始めると、説明書が薄くなったり、駅の表示の数が消えたり、ユーザーサポートの人員が9割くらいカットされたり、企業の利益率は高まるだろうが、「至れり尽くせり」ではなくなるだろう。しかし「“新”普通の人」から派生した次の「“超新”普通の人」たち世代になれば、それが当たり前になるので、不便だとも思わなくなるはずだ。
それが進化か退化かは未来にしか確定できないが、全てにおいて大きく変化することは間違いない。

上位2%としての希少性に酔うよりも、この上位2%を「普通」(平均、標準)とすることに楽しみを感じる。私は。

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パリのプランタン150周年記念として発売されたメゾン・フランシス・クルジャンのフレグランス。
撮影用に女性から借りたもの。大脳新皮質を使い疲れたら、香りを使って本能=大脳辺縁系に働きかけよう。癒やしてくれる。


がそれ過ぎた。
標準偏差15におけるIQ 170の存在は653,327人に1人だから、2〜3セット試行するにしても100万人以上の被験者が必要だ。これは難しい。
そこでWAISがあえて現実的な161(41,937人に1人)止まりにしている理由がわかるし、「161以上」という表現にするのもわかる。最高値を出した人は、既存のWAISで計り知れない知能を持っている可能性があるし、過去・未来に渡り、周囲の相対的な成績によって162にもなれば170にもなり得るのだから当然だ。

そこで「IQ 190」などと数値を固定した時点で、架空(机上)の存在でしかなくなってしまう。
1,013,594,635人に1人の存在だ。
もちろん、世界中全ての人をくまなく探せばどこかに7人ほど存在することは事実だろうが、10億人が同じ問題を受けた形跡もなければ、それはほぼ「無理」だということが先に確定しているのだから。

/*
知能検査の結果の「信頼区間」は、この標本調査で起こりうる誤差を示している。
いわゆる「95%の確率、±10%の誤差に収まる」的なソレ。
*/

アインシュタインのIQが160だと言われているソレに似ている。受けた形跡はまるでないらしい。
そもそもアインシュタインのIQを160だと推定した上で、それ以上を名乗ること自体、当の本人がいないことをいいことに、現代人の思い上がりでしかないと私は思う。

そして実際に、160を超えるようなハイレンジIQテストと言われているテストの被験者はそもそも少なく、海外の(それも先進国ではない)精神科医が手作業で採点し、証明書を発行できる数しか存在しない。今やIQテストビジネスは、精神科医のお小遣い稼ぎと化している。本物の精神科医かどうかもわからない。全部が全部じゃないが、その傾向が強い。

//パズラーとしての楽しみや挑戦、お酒のつまみや話のネタにすることを否定するものではない。

ではどうやってIQ 161を超える推定IQを算出するのだろうか。
基本的な標本調査(視聴率のような)に加え、ついに人口の2%しかいない(例えば)メンサの会員の出番だ。

/*
視聴率は、関東1,700万世帯をたったの600世帯の計測で算出している。しかも一家に8台まで認めている(笑)。家族の誰か1人に宣伝すれば伝染する視聴率だし、自分のお気に入りの番組を支援したくて8台全部のチャンネルを合わせるということもできる視聴率だ。
*/


「上位2%」の中にはIQ 131もいれば161も170も内包しているのだから、上位2%の人を100人集めると、5,000人の(確率的)被験者として見なすことができる。

※5,000人の2%が100人で、130より高いIQを測定したいのだから、ちゃんと5,000人集めようとも、いずれにせよこの100人が対象になるという考え方。

しかし、IQ 156でも10,584人に1人だから足りない。
では世界中のメンサ会員を集め13万人に受けてもらえば、650万人の一般被験者相当と見なすことができる(ただし役に立つのは高いIQを計測したい目的に限る)。メンサ以外に可能な集団があるだろうか。
もしその中に唯一の満点(便宜的な表現として)がいれば、その人をIQ 176-177(4,940,195〜7,026,046人に1人)とし、「確率的推定IQ値」を測定することができる。

/*
IQは偏差値だから、スコア100の人と101の人を比べても2人に1人か2.1人に1人かの違いしかないが、スコア161と162では、41,937人に1人か55,938人に1人かの開きがあるので、ハイレンジ程細かく測定する必要がある。
だからこそ、161か162かをこだわらない人は、偏差値を理解していない証でもある。
*/


よってこの辺のクラスのIQになると、確率的な推定値でしかない。でも推定・推測は必要だ。だからメンサの出番だ。

それに、IQ 180の測定ともなると、20,741,279人に1人しか解けない問題が、問題として正しいかどうかを測定するためには、正解者が数人出るまでは何とも不安定だ。そうなると正解者×20,741,279人の被験者が必要になり現実的ではなく、仕方なしに標本調査しか選択肢がない。

暗号解読問題と同じで、現時点でほぼ間違いなく解けないだろう暗号化手順を考える方が簡単で、20,741,279人に1人しか解けないだろう暗号解読問題を作る方が難しい極めて希な存在の思考手順を予め推測しなければならないからだ。
※20,741,279人に1人の思考を推測できた時点で、自分というもう1人の存在が邪魔してしまう。

行列推理のように、限られたヒントから推測で答えを導き出すような問題の場合、思考手順の分析には育った環境や地域、文化など、被験者のプロファイリングも必要になる。一般的に試せる範囲ならまだしも、世界に数人という人物の思考をシミュレーションするのは極めて難しい。

だから私はWAISの161をもって、現代のIQ測定の最高値と見なして良いのではないかと思っている(代替検査が現れるまでは)。WAISが優れた知能検査であるということではなく、WAIS程の被験者サンプルを持つ知能検査がないから、実効支配的な意味で。
見方を変えるならば、前述の「確率的推定IQ測定」を実用的なレベルで可能にする母集団がメンサなのではないかとも思う。

基準IQを引きずり下ろすための知能テロ(*2)は私の冗談に留めておき(笑)、「確率的推定IQ測定」の基礎を築けば、今までメンサ(IQ 130レベル)に興味のなかった更に高知能の人達が面白がって挑戦するようになるのではかろうか。
ブラックライト(紫外線)に当てたら天才が浮かび上がります的な。

//*2)メンサは行列推理得意集団から、知能テロイベント集団に変わりました的な(笑)。

いっそ130を超えている人達の挑戦はタダでもいい。そこで得られる希少データには、人件費を割く価値を持っている。

役に立たないメンサよりも役に立つメンサがいい。「役に立つオッサン、役に立たないオッサン」的な。
せっかく好き好んで群れているんだから使い倒すべきだ。
私はメンサの会員を同じ分譲マンションの住人のように捉えている。
購入時の価格よりも値上がりして欲しいから、住人達が資産価値を上げるための知恵を出し合う。賃貸マンションではソレがない。価値が下がり賃料に見合わなくなれば更新せず「出ていく」という考えが一般的だからだ。逆に価値を上げると賃料も上がってしまう可能性が高いため、貸し主と借り主の利害が一致しない。

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MENSAではなくMELSAの前で。手タレは知人女性。

えてみた。
確率的な推定値ではなく、実測値としての信頼性の高い世界的な知能検査の実現は不可能なのか。
それを可能にするのが、Appleやgoogleなど、世界的な知名度と揺るぎない技術力を持ち合わせたIT企業じゃなかろうか。
プログラムとアルゴリズム自体は私でもすぐに作ることはできるが、Appleやgoogleのように、世界に知らしめる力がなく、その分被験者数が限定されて偏ってしまうという点で、彼らの方が適していると思う。
まずオンラインであれば、フリン効果はリアルタイムに反映できる。1人終わるごとに平均値を更新することができるからだ。

オンラインIQテストの問題点は、何度もでき平均が上がってしまうこと。
そこでIPアドレスやクッキーでユニークユーザー管理しているサイトも多いが、これは15年前には一般化されていたオーソドックスな手法だ。ブラウザをリセット(クッキーを削除)し、携帯電話回線などに変更すればIPアドレスも変更できるし、世界中の匿名プロキシーサーバーも健在だ。VPNサービスでアクセス元を海外と偽ることもできる。
また、タワーマンションや学校・企業、不特定多数の人が出入りするカフェなど、1つのグローバルIPアドレスを何百人・何千人が利用しており、IPアドレス制御のサイトでは個々の測定ができないこともある。
そこでFacebookなどのアカウントベースで「1人」をカウントするという方法も「新しい風」だが、Facebookのアカウント自体がいくつも持てる時点でさほど意味がない。

私が考える最も確実性の高い認証方法はクレジットカードだ。
家族カードを除けば18才以上に限られてしまうが、いっそ「成人知能検査」だと割り切ってしまえばむしろ都合が良い。
10円でも100円でもいいから決済させることで、カード番号、カード所有者名(アカウント名と一致)、IPアドレス、クッキーというレベルで1人をカウントすることができる。
クレジットカードを複数枚持っている人も多いので、出題セットを10パターンくらい用意すればいいんじゃなかろうか。クレジットカードの枚数以上に出題パターンが多ければ防げるだろう。
もし手間暇かけても受験者数に影響のないレベルの料金で提供できるのであれば、免許証などのスキャンを送付し、オペレーターの目視確認でアカウント開設とすれば、ほぼ完全に「1人」をカウントすることができる。

2度以上受けてはいけないというルールを作る必要はない。
1回目、2回目、3回目の結果だとわかるように表示され、それぞれが個別にスコアリングされていれば、それはそれで「伸びしろ」を測定する新しい指標となりうるので有益だ。

そしてこれらのデータを、遺伝子検査などと同等レベルの重要データとみなし、国の監査を受けるようにすればより一層基盤が固まるんじゃないか。

そうすれば、引き籠もりであろうと何だろうと、そのサイトが魅力的で有名でさえあれば、ウェクスラーの圧倒的優位性である「被験者数」を軽々と超えることができるだろう。
※私が監修するからいつでも呼んでいただきたい(笑)。

オンライン上で全て完結するならば、国別、言語性・動作性別、下位検査別、年齢別、性別など、全ての「傾向」をリアルタイムで統計化できるし、ウェクスラーなどが普及していない国々の意外な一面も発見できるだろう。
25才以上の日本人IQが、世界のトップ10に入らないかもしれない説も証明されるかもしれない。

メンサの役割は何か。出題役と被験者の任意提供(促す感じ)でいいんじゃないだろうか。
ただし一カ所が出題元だと、出題者の癖や傾向が影響するため、出題元はできるだけ沢山ある方がいい。そして均等に採用されるべきだ。

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し話は飛んで「出題者の癖」と「運命の人」。
IQが161を超えるような領域において、どちらが賢いかを競うのは極めて難しい。
あまりにも研ぎ澄まされた世界であるため、ある環境においてはZ、別の環境においてはYの方が高い能力を示す可能性が高く予測は不可能だろう。
そもそも出題者よりも被験者の方がはるかに頭が良い場合(特に人口分の1くらいになると)は、本来判定のしようがないはずだし、出題者の癖があり、本人には解けてもそれ以外の人には解けない問題を出題してしまっている可能性も考えなくてはならない。
※それでも解ける人がいるとすれば思考が似ているだけ的な。

ウェクスラーのように多くの人の目に触れている問題であれば、数人でも解けさえすれば「問題のない問題」であることが確認できるが、世界の誰にも(出題者以外)解けない問題となると、その問題の「問い方」の思考や理論が破綻している可能性がある。数学のように正確な式と答えが他人によって検証できるわけではないから。出題者本人も気付かなかった未知の異なる答えが見つかる可能性さえある。
※そういう意味ではメンサの試験問題も、極めて多くの人の目に触れている数少ない例だ。

出題者が世界一のナルシストである可能性の話だ。
※検査という目的を超えて、自分の世界観で作ってしまっている場合。

そしてここから先は「運命の人」的な話になる。
非科学的な話?
いや、そうではない。
世界の誰にも解かれなかった問題を解く唯一の存在が現れた場合、出題者と被験者(解答者X)は地球で2人っきりの存在になる。

/*
IQ 195で8,336,093,696人に1人だから、もし解ける人がいたとしても、地球上に1人しか存在しないはずだ。出題者をどうカウントするかだ。
*/

昔ながらの結婚=運命の人だと考えるのは、生涯たかだか3,000〜5,000人くらいしか出会わない人の中から「運命の人」を決めたがって決めているように見える(ことが多々ある)。本当に運命の人と結婚するケースも存在するかもしれないが、現代は1/3が離婚している。
ポーカーで言うフォーカードの確率は1/4,000なんだから、フォーカード程度の確率で存在する相手を運命と呼んでいいのだろうか。年齢的にもこの辺で運命と決めておこうかと、その後の発展・広がりを閉ざしてしまった「フェードアウト」「四捨五入」的な可能性はないだろうか。

もちろん、例えそれが人生の僅かな1コマであったとしても、それも含めて運命の人である可能性もある。自分の命と引き替えに救ってくれた見ず知らずの人とか。

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二年前のタイプミス作をアップしてしまった。“あなたの人生の”ワンピースに。

その何万倍もの確率でマッチした2人(出題者と解答者X)は、赤い糸か男女かという話ではなく、本当の意味での「運命」的な存在でなかろうかと私は思う。
実はそれは、もはや知能が高いか低いかの話ではなく思考の類似性(それも極めて希な)というところに落ち着くのではないかと分析している。

「瓜二つの自分(脳)」的な。

例えるならば、「2人以外絶対に誰も来ない、米軍の監視衛星にもドローンにも写らない場所に行きましょう」という場所に行き着いた2人だ。

なぜなら、最後の1問(便宜的な表現として)だけが解けなかった他の被験者達に、好きなように問題を作らせたら同じ事が起こりうるからだ。また別の誰かしか解けない。

神経科学者が自分の脳を調べたらサイコパスだったことが発覚
http://gigazine.net/news/20131129-psychopath-neuroscientist/


あまりいい例えが浮かばないが、プロファイリングによって世紀の大悪党をついに捕まえた新米警官とか。
プロファイリングとは相手になりきることから始まる。
新米警官は誰よりもこの悪党を理解したことになる。が、理解と共感はまた異なる。
善と悪、追う方追われる方であったとしても、これもまた運命だ。

「似ている」のか「惹かれ合う」のか、はたまた均衡を保つための対極の存在なのか。

でありである。
そしてスピリチュアルであり科学である。

探求の先に科学はあるのか。それとも遙か遠い最果ての地に向かっているのか。
研究者・科学者にとって、人生のテーマではなかろうか。

引き続き知能について検証していきたい。

参考資料:知能検査に限らず標準化という作業でテストの正当性が保たれる。知能検査の場合は、前回のリリース後に生じたフリン効果などが考慮され再スコアリングされる。日本では1995年に標準化されたWAIS-IIIが使用されており、アメリカでは2006年に標準化(2008年リリース)されたWAIS-IVが主流で、2016年WAIS-Vがリリースされる。日米の知能検査基準に21年の開きが生じてしまう。WAIS-IVでは、それまで言語性・動作性知能と分かれていたものがなくなり、言語理解(言語性の一部)と知覚統合(動作性の一部)を重視する「GAI」という考え方が取り入れられた。WAIS-Vでは更に先進の研究が反映されるはずだ。その検査内容を見るだけで方向性が見て取れる。まるでOSの発表のようだ。

11月03日、04日、06日、08日、09日、「オンラインIQテストの信憑性をメンサ&WAIS-IIIと比較。」にオンラインIQテストを5件追加した。

■目次
 1ページ:噂のメンサは本当に高知能なのか。実験台になってみた。
 2ページ:WAIS-III ウェクスラー成人知能検査を受けてみた。全額負担で。
 3ページ:オンラインIQテストの信憑性をメンサ&WAIS-IIIと比較。
 4ページ:Cambridge Brain Sciencesをやってみた。
 5ページ:「上位2%」は100人に2人や50人に1人とは限らない。パラドックス的な。
 6ページ:知能レベルが高い人ほど人を信じやすく、低い人はあまり人を信じない?
 7ページ:言語性知能。片言の外国人との会話から考察。
 8ページ:知能、お金、容姿。○○だからいいってもんじゃないという不思議な理屈。
 9ページ:東大首席の山口真由女史の言う「俯瞰力」とは。
 10ページ:頭と心、理論(Logic)と感情(Emotion)。
 あとがき:知能指数とは。良き理解者へ。あとがき。
 別冊:色盲とIQ。色が絡むとIQ(判断力?)が著しく下がる。
 別冊:知能指数(標準偏差15,16,24換算表)と出現率をエクセルでまとめてみた。
 別冊:国別のノーベル賞受賞者数とメンサ会員数。
 追加少年からのお便り。
 追加知能検査で天才を探す欧米と、診断目的でしか使用されない日本。
 追加学力偏差値でいうところの上位2%とは。
 追加IQ 162以上を正確に測定できるのか。唯一の解答者は「運命の人」なのか。 現在ページ。
 追加賢い人、賢くない人の特徴。IQ、学力、知識を束ねるのは性格(感情)。
 追加天才とEQ。スティーブ・ジョブズのEQは高いのか。

Photographer&Engineer: Charlie
JAPAN MENSA会員
AEAJアロマ検定1級(笑)

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by charlie-ls | 2015-11-09 22:17 | 寄稿ブログ

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