「謝らないで」というプライドと自立心。アドラーの心理学的視点で後編。  <自由部門>

第一回プラチナブロガーコンテスト

大衆迎合がヒトラーを生む? アドラーの心理学的視点で前編。』の続き。

アドラーの心理学を対話式で紹介したベストセラー書嫌われる勇気がドラマ化された。
アドラーはフロイトやユングと並ぶ哲学者であり、オーストリア=ハンガリー帝国生まれの精神科医。

ストーリー | 嫌われる勇気 - オフィシャルサイト。
http://www.fujitv.co.jp/kira-yu/story/index02.html

第二話は少しアドラーの心理学の本質に近づいてきた。気がする。

第一話を見た際には、感性に乏しい人だと、「他人は関係ない」「他人に配慮しない」身勝手な生き方をすすめているように受け取るんじゃないかと心配したが、大丈夫そうな方向になりつつある。
※投稿アップ時には第三話放送済みだがまだ観ていない。

アドラーに言わせれば、そんな心配も他人の領域であるということなんだが。

多くの人は何事も人のせい、環境のせい、事情のせいであり、自分が怠けている、自分の決断、自分の意思であるという意識が低い。「自己責任」という考え方がほとんどない。

例えば誰かが「この参考書いいよ」とすすめたからソレを買って勉強したら試験に落ちた→騙されたという思考回路だ。書籍のレビュー欄なんか眺めてみると、未来が不安になる程トンデモ主張が辺り構わずぶちまけられている。

そして終いには、「関係者のサクラレビューじゃないか」が始まる。どうせ人を疑うなら、それを注文前に考えることはできなかったんだろうかと思うんだが(笑)。

その参考書が試験を受けるわけではない。同じ参考書で合格する人もいるし落ちる人もいる。結局のところ個々の能力もしくは努力が全てであり、参考書は何も悪くないし、その参考書で勉強し合格して他人にすすめた人も何も悪くない。

そして沢山の選択肢が与えられている中で、「すすめた人を信じよう」「この参考書を買おう」と決めたのは自分の意思であって、誰からも強制されていないし義務も科せられていない。自己責任だ。

再び恋愛に例えてみると、女性が男性に惚れしばらくすると「またダメ男に騙された」と騒ぎ出すことがある。非常にしばしば(笑)。が、実際にそのダメ男は端から見れば一目瞭然ダメ男であり(笑)、その女性はダメ男オーラを放つ男に惹かれる性癖を持っているのであって、ダメ男がイイ男を装っていたわけでも騙そうとしたわけでもなく、全身でダメ男オーラを放っている人に女性が自ら飛び込んで行っている。

周りが反対しようとも。

多くの場合。

残念ながら。

それがカッコワルイから「騙された」ことにする。誰も見抜けない名ペテン師による詐欺被害にでもあったかのごとく。早い話「私は何も悪くない」アピールだ。

だが、決してダメ男に騙された“被害者”ではないし、当該ダメ男(笑)は何も悪くない。ダメ男がダメ男として振る舞っている限り正当にダメ男として存在している(笑)。ダメ男として生きる権利を剥奪することはできない。他人の人生だ。

学校の成績が悪いからって何ら存在自体を否定されないことと同じで、不細工だからとか仕事できないからとか、レディに優しくないからとかクーポン使えるお店でしか食事しないからとか(笑)って理由でダメ男は法に触れないし逮捕もできない。

常に平等に与えられているのは、ダメ男を成敗する権利でもなければ、ダメ男に費やした時間を還せと請求する請求権や債権でもなく、ダメ男を選ぶ・選ばないの選択権だ。そして、ダメを選ぶ権利を行使したのだ、この毎度嘆き後悔している女性は。

ダメ男を選ぶ権利を行使した。

もう一回言わなくていいか(笑)。

以前例に出した欧米人のコミュニケーションの習慣というか特性として、

欧米人に何かを勧めて結果があまり良くなかったときに、こちらが責任を感じて「良い選択肢じゃなかった。申し訳ない」と伝えると「謝らないで」と返される。

これは、「大人である自分が自分の意思でその勧めが良いと思って選択した」という自立心から来るもので、結果に対して謝られると、「自分」がただの箱のように感じるからだ。よって「謝らないで」は「私の決断を尊重して」(=対等の立場)という言葉に置き換えられる。by チャーリーのタンブラー

という具合に、自らの決断の尊重を求められる。日本人は少し見習った方がイイ文化だと私は思う。

いや、誰かのせいにしないと気が済まない、全部自分のせいだなんて堪えられない、全部とは言わなくとも責任の一部を誰かに背負わせたいと言うならば、前述のダメ男の例に当てはめると、周囲の友達が「申し訳ありません。私が彼を見た時にダメ男だから絶対に止めた方がいい、また同じ失敗をしますよと警告し引き留めるべきでした」と反省し謝ったとしよう。

どうだろう。この詫び方だと、ダメ男を見抜く能力を持ち合わせていない上に何度失敗しても学習しない女性に対し(上から)監督責任を反省し許しを請うている状態としか言えない。もはや保護者か後見人レベルだ。

詫びる場所を1つ間違えるとトンデモナイ思い上がりでもあるし、そして謝られる側も、何とも情けない気持ちになる。その「情けない気持ち」が欧米型コミュニケーションで言う“謝らないで”の源と考えられ、相手に依存していない対等の立場でありたいという自立心の表れと言える。

正反対に日本では「とりあえず謝っておけ」という傾向がある。謝られることで面子が保たれるため怒りが静まる人が多いからだろう。周囲に対し、他人が自分に謝っている姿を見せることで、「私のミスではなくあの人のミス」であることが示され、今度は謝っている人を許してあげない心の狭さを指摘されたくないから「許す」という態度をとることで自己満足する。

これはかなりヤバイ(笑)コミュニケーション循環にあると私は思う。

周囲から失敗したと思われたくないから、誰かのせいにする。とりあえず謝っておけば許してもらえると思うから謝る。謝っている人を許してあげないと周囲がどう思うか不安だから許すの繰り返し。

それを支え合って生きていると言えば聞こえはいいんだが、双方ともに何も根本的な解決はしていない。お中元を贈ったらお返しが戻ってきたから正しいという判断に似ている。

『嫌われる勇気』(本)では、その「他人がどう思うか」をベースとした考え方を一旦やめて、自分は本当はどうしたいのかと向き合ってみようと説いている。

日本では「行けたら行く」=行かないのが基本だと思うが、その後の会話で行かなかった理由を問われると(嫌われたくないという自己都合で)「着て行く相応しい服がなかったから」とか、決して「行きたくないから行かなかった」とは言わない。多くの人は。
※「行けたら行く」と言って行かないのは、含意(論理包含)で真偽判定すると「偽」になる。

そこで相手がどうしても来て欲しい場合、誕生日に素敵なドレスをプレゼントし「今度は来てね」と言う。次は「ピッタリの靴がなくて」と言い訳し、ピッタリの靴がプレゼントされる。を繰り返した結果、いよいよ言い訳がなくなり、「いい加減空気読んでよ!」と、追加で人のせいにする(笑)。

確かに感受性豊かとか、敏感・鈍感という個人差はあるにしても、ワカラナイ方が悪いという考え方だとIQが低い方が悪いとか勉強ができない方が悪いとか知識がない方が悪いも成り立ってしまう。

だから、そもそも相手に解るように伝えていますか?ってことだし、本音を言わず嘘をついているのだから、空気が読めない人がイイか悪いかを問う前に、諸悪の根源は嘘つき側にあることは言うまでもない。

「でも本音を言っちゃうと角が立つのよね〜」というのもアドラーに言わせたら、角が立つことを言い訳に嘘をつき続ける自分のままでイイと決断しているということだ。

アドラーでなくともわかることは、嘘をついてでも自分が楽な方を選んでいるのだから、身勝手極まりない。

ドラマはイマイチ評判が良くないようだが、アドラーの心理学自体はとてもオモシロイのでオススメする。ただし、これまで幾度となく流行った「ポジティブ思考が幸せを呼ぶ」とか「自分へのご褒美」的な自分を愛する系とは違い、とことん自分に対し追求していくスタイルなので、自分を問い詰めすぎて自己免疫不全に陥らない程度にと申し添えておきたい。

/*
「空気を読んでよ」のところは、ビッグバン★セオリーのシーズン5にて、エイミーがペニーに2人の絵を贈るシーンがとてもよくあてはまる。エイミーは脳科学者であり秀才だが、これまで親しい友人を持ったことがないため、愛情表現の加減がわからない。純粋なエイミーを傷つけまいとペニーは日常的にうやむやな返事をしてしまったところ、ある日30万円もかけて描いてもらった、1.x平米もの巨大な二人の肖像画をプレゼントされ困ってしまう。結局は「ちょっと重い」と本音を言うんだが、そこの加減もまた難しい。
*/

チャーリー(
JAPAN MENSA会員

AEAJアロマテラピー検定1級
AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー
AEAJ認定環境カオリスタ
AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
AEAJ認定アロマブレンドデザイナー
AEAJ個人正会員
JAMHAメディカルハーブ検定1級
JAMHA認定メディカルハーブコーディネーター
JAMHAハーバルセラピスト試験合格
ITパスポート試験合格(笑)。
情報セキュリティマネジメント試験合格
臭気判定士
薬学検定1級合格
HTML5プロフェッショナル認定資格 レベル1試験に合格。
個人情報保護士認定試験に合格。

チャーリーのタンブラー(毎日更新、日記・ブックマーク的な)


by charlie-ls | 2017-01-27 16:39 | 個人ブログ | Comments(0)

カメラマン☆チャーリーのブログ


by チャーリー
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31