2014年 08月 14日 ( 1 )

ルチアーノショー寄稿ブログ

11日午前3時、仕事が終わらずうつむき気味に珈琲を片手にベランダに出ると、南の夜空にはエクストラスーパームーンが輝いていた。
30%明るく15%大きく見えるというそれは、瞬きさえも許さない程に威光を放っていた。

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pennlive.comよりサンプルは2012年のもの

パワーストーンによっては太陽(紫外線)に弱く、塩にも水にも弱く、浄化に「月光浴」をすすめるものもあるほど。
まさしく物事を洗い流してくれるかのような、神聖な明かりに見えた。

人類が、地球が丸いことも回っていることも知らなかった頃、日に日に大きくなっていく月を見て、神の怒りか祟りかと、恐れおののいたに違いないと想いにふける。

スーパームーン時において地震が起こるなどの風説があるが(実際に2011年03月が該当する)、力学的には潮位の干満の差がわずかに大きくなる程度に過ぎないという。

ところで人は、

「ある」ものを「ある」と言う ○
「ある」ものを「ない」と言う ※A
「ない」ものを「ない」と言う ○
「ない」ものを「ある」と言う ※B

中で、○印はストレートだから(事実が肯定されている)良いとして、※印は厄介だが多い気がする。

※Aはあまりにも非日常的なもの、例えば宝くじなど。未だに宝くじやBIG、totoの一等は存在しないと主張する人がいる。自分が当たらないからといって存在自体を否定するのはあまりにも自己中心的すぎる。
一方で我々のように1等当選者が身近にいると、否定したり疑う理由はなくなり、事実を事実として認識する。
ある掲示板で「毎週のようにBIGやtotoで1等が出ているというのに、一度もそんな人に会ったことがない」という理由で1等はない(八百長、イカサマ)という主張を見かけた。もう気の毒でしかない。「ある」ものを「ない」と信じたがって生きているのだから。
そもそも1等に当たるのも1等に当たった人に出会うのも同じくらい大変だ。

※Bは心霊現象や噂など。
証拠はないがありそうなものはミステリアスであり若干「願望」も含まれる。サンタクロースと同じく「ない」と決定するとがっかりすることも多々ある。また、「ネッシー」のように、「ある」(いる)ことを証明できない場合、「じゃぁ、ない(いない)ことを証明してみろ」と言われると、それもまた困難である「悪魔の証明」と同じ問題に行き当たる。ないことを証明できないからあるというわけだ。

黒塗りのベンツ=ヤクザ」の図式もそうだが、自分自身が黒いベンツに乗っていれば、自分がヤクザではないことを本人が一番よくわかっているので、他人の黒いベンツを見てもヤクザだとは思わないし、そういう家庭で生まれ育った子供は考えつきもしない。

多くの場合、人間は自分からのアングルでしか物事をとらえない傾向が強いと言える。

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nasa.govより

先月末、ふと「アポロ11号」による“月面着陸”が気になって調べてみようと思ったところ、翌日が45周年の記念日だった。
偉大なる記念日を前に、“引き寄せの法則”を感じずにはいられなかった。

私は極めて単純に月面着陸を信じていたが、10年ほど前「あれはヤラセだ」という説を聞き、驚いた。

アポロ計画陰謀論(Wikipedia)

この「ヤラセ」説を追っていくと、Wikipediaにはこう書いてある。

キリスト教根本主義の一派である平面地球協会(Flat Earth Society。地球は球ではなく聖書にあるとおり平らであると主張する)は、月着陸が捏造だとNASAを弾劾した最初の組織であり、

なるほど。
外から撮った地球の写真が球体だと、聖書の記述と不整合が生じ都合が悪いから“陰謀”だと主張した。
もはや地球はどう頑張っても球体だ。疑う価値がどこにあるのだろうか。
※それが都合が悪く、子供を学校に行かせない親たちもいるという事実も記憶の片隅に残しておきたい。

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nasa.govより

続いて昔から良く聞く「コーラの瓶」が映っていたという「スタジオ撮り」説についてWikipediaではこう記されている。

オーストラリアのパース周辺で、アポロの映像にコーラ瓶が映っていたと証言した者がいる。
パース地方の噂については、実際にそのような映像が流れたと確認されたことはなく、都市伝説であることがほぼはっきりしている[23]。

その他、アポロの乗組員が不審な死を遂げたことを「証拠封じのため暗殺」と考える人達もいる。
それについてWikipediaには

遺族の「killed(事故死した)」という発言を「殺された」と訳すなど、陰謀を印象付けるために意図的な曲解を行った疑いもある。

と書いている。

更にNASAは、月面着陸に関する資料及び磁気テープを段ボール700個分も「紛失」したという騒動があり、これを「隠蔽工作」だとする説に対しWikipediaにはこう書かれている。

米アポロ計画の貴重なデータを記録した磁気テープの原本700箱分も行方不明[27]になったのは、何かの隠蔽工作ではないのか。
行方不明となった記録テープは、その後オーストラリアの大学で発見されており、隠蔽工作ではなく管理がずさんであっただけである[28]。

など。

※何かとオーストラリア絡みが多い気がするが(笑)。

そしてこの陰謀論・ねつ造説派はいよいよ出し物がなくなり、フランスのテレビ局がエイプリルフール用に制作した「フェイク・ドキュメンタリー」番組『Opération Lune』を真に受けて、「決定的証拠」として紹介しているサイトもある。番組ではアメリカ合衆国国防長官ドナルド・ラムズフェルドを始めとするアメリカ高官が、月面着陸はねつ造だと証言し、「2001年宇宙の旅」を監督したスタンリー・キューブリックに月面着陸の映像作成を依頼したと告白するという「ハリウッド打ち上げ説」をぶちまける番組だ。

※テレビ朝日が、2003年の大晦日に「ビートたけしの世界はこうしてだまされた!?」で紹介した。そこでお馴染みの大槻義彦教授も本意か不本意かは知らないが、いつものごとく否定的発言をしている(する役回り?)。Wikipediaでは「事実誤認」と一掃されている。

※Youtubeなどではフェイクである旨をカットしてアップされているものもあるので、後にますます“証拠”として認識されてしまった原因の1つかもしれない。

一方で、日本の月周回衛星「かぐや(SELENE)」 は平成20年、アポロ15号の噴射跡を確認したと写真を公開した。

月周回衛星「かぐや(SELENE)」の地形カメラによるアポロ15号の噴射跡の確認について(JAXA)

また2009年6月に打ち上げられたルナー・リコネサンス・オービターのカメラの写真では、合衆国が月面に立てた星条旗6本中5本を確認・撮影したとして写真を公開した。1本は離陸の際に吹き飛んだと認識されている。

星条旗は月面でも永遠? 探査機が撮影(AstroArts)

ちなみに月面に刺さっている星条旗は、当時5.5ドルでニュージャージーの旗の製造企業「アニン」(1847年創業、米国で最も古い旗の製造企業)から購入したものだそうだ。
素材は普通のナイロン、ポールはアルミ製で、長期にわたって月面の環境下に耐えうるよう製造されたものではないという。
アニンに勤めるデニス・ラカルーバさんは2008年に「(月には)何も残っていないと思う。正直に言おう。星条旗は灰になっている」と語ったそうだが、前述のルナー・リコネサンス・オービターのカメラの写真では、星条旗が月の環境に耐えただけでなく、未だに直立していることが確認されたとしている。

月面に残された星条旗は今、どうなっている?(GIZMODO)

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nasa.govより

10年前、陰謀論・ねつ造説を初めて聞いた際、自分がとてつもなく無知でピュアだったことを恥ずかしく思った記憶があるが、どうやらそのままメルヘンチックに信じていて良かったんじゃないかと思う(笑)。

そして最近になって、NASAは月面着陸地点を米国の財産だとし飛行・立ち入り禁止案を提示した。
早速これに噛みついた陰謀論・ねつ造説派は、「やっぱり月面着陸は嘘だ」「嘘がばれるからだ」とまくし立てた。

月面着陸地点は「米の財産」 NASAが立ち入り禁止案(asahi.com)

私はこう思う。
当時、日本の国家予算の2〜3年分に値する(現在でいう13兆円と言われている)大金をつぎ込んで月面着陸を果たした合衆国は、その後他国の追随を許さなかった。しかし、近年の科学(と情報共有)の進歩具合と照らし合わせ、他国がそろそろ月面着陸を果たす可能性“先駆者”として(或いは上から目線で)感じている証拠ではないかと読み取る。
もし私なら守りたいだろう、そのを。

※その後いかなる国も月面着陸を果たしていないことも、陰謀論・ねつ造説派のかっこうの的となっているが、ブッシュ前大統領が立てた月面再着陸のプロジェクトをオバマ大統領が取りやめている。

当時の誘導コンピュータの性能は80年代の家庭用ゲーム機のそれよりも劣ると言われている。

既に月面着陸から45年を迎え、何年後、何十年後かわからないが、日本やその他の国が、自力で月面着陸する際、そこに無造作に突き刺さっている星条旗を見て何を想うのだろうか。疑ったオレがバカだったと悟るのだろうか。偉大なる合衆国にひれ伏するのだろうか。

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nasa.govより

ところで私は合衆国や西側諸国の知り合いは少なく、圧倒的に旧東側諸国の人々が多い。

親しいロシア人女性のお父さんは、旧ソ・米の冷戦真っ只中で、まさしくアポロ11号の月面着陸が成功し、星条旗が月面に立てられる瞬間がTV放映されているその時、ソヴィエト連邦の「宇宙ロケット」の製造に携わっていた。仕事柄国外へ出ることは許されなかったという。
当時世界が米国の月面着陸は「嘘だ」と騒ぐ中、彼女がお父さんに感想を求めるとこう言った。

「多分(USAは)行った(着陸した)んだろう」

1969年、先行していた敵国ソ連は、ライバル米国の力を認めていたことが実に興味深い。
同じ目の高さに立つ者同士の“勘”かもしれない。

米国月面着陸の8年前、旧ソ連の宇宙飛行士ガガーリンは人類で初めて宇宙を飛んだ。
そしてその2年後の1963年06月16日、初の女性宇宙飛行士かつ初の非軍人宇宙飛行士である旧ソ連のワレンチナ・ヴラディミロヴナ・テレシコワは、ボストーク6号に単独搭乗して70時間50分で地球を48周してみせた。

その時彼女は言った。

私はカモメ。
Я чайка


合衆国を本気にさせたのは、このカモメかもしれない。

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人を奮い立たせる力。

私には、本当に合衆国が月面着陸を果たしたことを決定づける力も証拠もないが、蚊帳の外から陰謀論・ねつ造説を唱えるよりは、この偉業を信じ、じゃぁいつか私が行って確認してくるよと言える志と希望を持っていたい。
でなきゃ、同じ人類として差がありすぎやしないか。と思うからだ。

ロマンに酔いたくなったらルチアーノショーへ。

Photographer: Charlie

あとがき
その偉大なるアメリカ合衆国は数年前からデフォルト(債務不履行)の危機にあり、もう数回の債務上限の切り上げを行い延命治療中だ。
アメリカが「もう無理です」なんて発言だけでも大変なことになる。今までアメリカが大っ嫌いだった人も「ちょっと待ってよ諦めないでよ」と応援したくなるに違いない。いや、頑張ってもらわなきゃ困るって気持ちになるだろう。何かその大きな「傘」のような存在は「“傘”って言えば、おふくろさんよ」に綴ったあの感覚を思い出さずにはいられない。
そんな気持ちにさせられたチャーリーであります。

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by charlie-ls | 2014-08-14 09:22 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ

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