2014年 11月 06日 ( 1 )

ルチアーノショー寄稿ブログ

人生で初めて、それもようやく「ロミオとジュリエット」を観た。WOWOWの録画で(笑)。
何百年も続いている名作なので、その作品の出来について語る必要もなく、少し別のアングルから感じてみたい。と思った。

この作品もそうだし、アンナ・カレーニナ(露)、グレート・ギャツビー(米)など、いずれも何かしらの事情があって主役とその相手が素直に結ばれない。
親に反対されたり既に結婚していたり、敵対する一族の息子と娘とか、階級の差など、事情は多々あった。 。
当時は「離婚」という選択も厳しいシナリオだっため、他に好きな人が現れたから離婚して再婚しますというわけにもいかなかった。
が、結ばれないからこそ燃え上がるもので、これがあっさり「どうぞ」と放り出されると、意外にも2人はつまらない理由で喧嘩したり別れたり、気持ちが冷めてしまったりするものである。

月に1回しか会えない2人と、365日12時間一緒にいる2人を比較するまでもなく。
メールも電話もなかった時代の「手紙」は、ポストを開けるのが楽しみだったり、郵便屋さんが来るだけでも期待が膨らんだり。
今はメール、電話に留まらずFacebookやTwitter、ブログなどありとあらゆるものでつながっているため、デートの時に話すことがなく、ついには2人とも無言でスマートフォンをいじっていたりなどよく見かける光景となった。

気持ちを伝える手段が増えたのは素晴らしいことだ。
しかし伝えたい気持ちの量は、果たして伝達手段以上に増えているのだろうか。

数年前、日本のTwitterで最もつぶやかれている言葉が「暇」だという記事を読んだ。
「暇」の後にはおそらく「(だから)誰かかまって(くれ)」という言葉が続くんだろうなと勝手に読み取ってみるが、暇だと公言している人に何かおもしろいネタがあるとは思えず、周囲はますます連絡を取ろうとしなくなる。
便せんに「暇」とだけ書いて切手を貼ってどこかの誰かに郵便を送ることはしない。返事はないだろうことがわかるから。
そう考えると、伝達手段増に応じて、言葉の流通量は増えているのかもしれない。相手が喜ぶかどうかは別として。

ロミオからジュリエット宛てに「暇」というメッセージが届いたらどうするんだろうと想像してみた。
何年、いや何ヶ月くらい2人の情熱は維持できるだろうか。

ふと、結婚という制度もなく、誰が誰と何人と付き合おうと構わない世の中だったらどうなっていたのだろうと考えた。
何の制限もなかった場合、とにかく「興味がある人は全て」となるのか、むしろ本当にこの人だと感じられる人を選ぶのか。

交通整理のため、それはすなわち事故を無くすために「信号」が発案され現在に至っている。
しかしドイツでは数年前からこの信号の撤去が始まった。
おもしろいことに、信号があるから事故が起きるという考え方だ。
「青信号だから私は絶対的に正しい。法的に」と直進する。例え赤信号を無視して横断している人がいたとしても。
信号があるばっかりに、今度はこのような人達が増えてしまったということだ。
目の前にいる歩行者をはね飛ばしてはいけないと「当たり前」にわかるだろうことなのに、「青信号」こそが正義であり、ついには人の命にも勝り優先されていることが見て取れる。

ありとあらゆる制限・制約がなくなればしばらくの間「欲望」を満たすための混乱期が訪れるに違いない。
それが過ぎ去った後の「地球」が興味深い。

ちなみにドイツの自治体が行った信号の撤去は「Shared Space」(共有空間)と呼ばれている考え方。
オランダでは既に事故件数が減少しているそう。
「青信号だから」という自分の「進む権利」よりも、同じエリアに「共存」しているのだから皆で譲り合いましょうねという概念だ。

話しは戻って、なぜ当時の名作とはほぼ必ずと言っていい程主役が死んでしまうのだろうか。
死なないと盛り上がらないのか、こんなことするとこうなりますよという宗教的な見せしめ(刷り込み)もあるのだろうか。
愛とは本来美しく優しいものであり、引き裂かれたり悲しむためのものではないと信じて止まない私は、大凡悲劇的に描かれている名作の結末にどうしても違和感を感じてしまう。

ロミオとジュリエットを観てそんなことを考えたチャーリーであります。

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ある日本人女性とこのロミオとジュリエットの話しで盛り上がった。
その女性も同様のことを感じると言う。
そこで私は、「暇」も含めて、人生で一番印象に残った男性のセリフ(メール等を含む)は? と尋ねたところ、あまりにもおもしろかった(すみません)のでご紹介したい。

「オレはキミの全てた」
※最後は「だ」の誤字。
 女性曰く、「キミはオレの全てだ」ならば嬉しいそうだ。「急いでいたんじゃないかしら」と当時の状況を語ってくれた。

「18時から観たい番組があるのを忘れてた」
 18時にデートの約束をし、18時半頃に届いたメールとのこと。
 17時にメールが届いていれば「キレる」ことなく別れることができただろうと当時の心境を語ってくれた。

「要は結婚したいってこと?」
 「要は」の意味が全くわからなかったそう。タダの一度もそんな感情を抱いたこともないらしく、女性側から結婚を切り出し、それを男性が「そこまで言うなら考えてやってもいい」という流れを作りたかったのではないかと当時を振り返っていた。

「ここの予約が取れるってオレの力(すごくない?)」
 雑誌で見たお店に行こうということになったものの予約困難な大人気店。
 偶然知り合った女性がそのお店の店員さんで、席を確保してくれるということになり「今日彼に予約の電話を入れさせます」と事前にお願いしていたそう。
 私が「そんな貴女と付き合える彼は、それも彼の『実力』のうちかもしれない」と慰めると、「自分に自信がついた気がする」と遠くを見つめ再生を誓っていた。

「魚のモアレって目がチカチカしそうだな」
 レストランでメニューを見ながら彼の一言。「ポアレ」のこと。
 「頭がチカチカした」そう。「当時の様子は思い出したくもない」と話しを次へと進めた。

なかなかシュールというかシビアだが、この女性にはそういったセリフしか記憶に刻まれていないらしい。
笑いながら話してくれたので聞いていられたが、泣かれようものなら私もその場から逃げ出したくなったかもしれない。

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ドーメルの生地「15 POINT 8 μ」

私はどうだろうと自分で振り返ってみたところ、10個ほど列挙したところポエム文化のロシア勢の言葉が印象的だった。
5つに絞り込んだ。

★腕時計をつけていない女性編。
 「私が時間を見る必要がある?」(ロシア)
 電話もバッグにしまい込んで、全く「他」のことを考えない様子にしびれた。私との時間を大切にしてくれていると感じた。

★2人の記念写真を撮らない女性編。
 (写真なんてなくても)「絶対に忘れないから」(ロシア)
 私のこと覚えてますかと手紙を送ってみたい。覚えていなかったらSDカード上の3メガバイトにも満たない存在だったということか。

★ポーカーの4カードを連発した私に向かって編。
 「さっきの4カードは今世の。今回の4カードは来世の」(グレートブリテン)
 と言って、隣の席にあった「リザベーション」(予約席)マークを私の前に置いた女性の頬はにわかに紅色。
 ※4カードと運命の人がほぼ同じ確率であるため。

★お礼が言いたくなった女性編。
 「故郷のお母さんからも“ありがとう”って」(カナダ)
 純粋に嬉しい一言。

★冗談を言ったところ驚いて飛び出した編。
 「パァパァー」(アメリカ合衆国)
 ママって言われなくてよかった。私にできることは何でもしてあげたくなった。

いずれもディナー、バー、カフェなどのシーンで、なおかつ仕事で接した女性のセリフ。
振り返ればこれでもかというくらい素敵な言葉をかけてもらった記憶はあるが、それに対し私は何か返せていただろうか。

もらいっぱなしはよくないので、これからはお返しに励みたいと思う今日この頃であります。

ロマンに酔いたくなったらルチアーノショーへ。

Photographer: Charlie

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by charlie-ls | 2014-11-06 00:50 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ

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