今日08日、新ルチアーノショー準備室の電話が開通した。
マイク・タケダと文人米澤詰め所と言われているが、まだインターネットがつながらないらしく、彼らのブログは来週当たり登場するかと思われる。
噂によると留守番電話でマイク・タケダのトークショーが聞けるとか、うまくタイミングが合えば文人米澤の人生相談に着信するとか。
早速夜になって電話してみたところ(笑)、かしこまったマイク・タケダの何の変哲もない留守番メッセージが流れていた(笑)。
マイクを運び忘れたというマイク・タケダにとって受話器は唯一のマイク代わりだ。

第11シーズンのBGMは“無音”ですかというくらい静まりかえっているという詰め所。
そこから何が発信されるのか楽しみだ。

最後の晩餐」のフォトセッションの最後、モデルのアントニーナの希望でスナップショットを撮影した。
ドレスの雰囲気も良く出ていたのでご紹介したい。
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アンナ “ひまわり” カレーニナのために用意されたドレス。

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よくお似合いで。

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なかなかこういうドレスが似合うレストランがありませぬな。

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2年程前、お茶目なアントニーナに向けて作られた“アンチョビーナ”という本人限定メニューも存在した。

そんな本日のBGMは、Sinfonia Concertante in E flat, K. 364: II. Andante by Mozart
私は赤坂ルチアーノショーのテーブル照明のように、頭上(天井)から一発垂直に落ちるピンスポットライトのようなライティングが好きだ。
まるでバロックのようで美しい。

※このスナップショットはステージの照明(3灯)で撮っている。
 バロックよりはモーツァルトだと思いこの曲を選んだ。

照明が一灯であるということは影も1つ。よって空間に迷いがない。
テーブルを挟んで向き合う2人も同じ景色が見えているに違いないからこそ「2人の世界」に入り込むのに適している。
バロックと2人の世界と言えばマイク・タケダの「バロックと二人の世界とルチアーノショー」がまさしくこのテーマを語り尽くしている。

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Vase of Flowers by BARTOLOMÉ PÉREZ 1690

バロック時代の絵画を見て「暗い」「重い」という印象を抱く人は少なくない。
しかし本当に「暗い」のだろうか。
色調としては確かにどす黒いものが多く、黒から焦げ茶で覆われた背景の中に突如原色の華や果物が描かれる。
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この時代は照明自体がなく(エジソンが生まれる150年以上前だ)、太陽光や月明かりなど常に“唯一”の光源しかなかった。
小窓を開ければそこから直線的に差し込む光線のみで被写体は照らされ、必然的に光が当たる箇所を除いてはほぼ真っ暗になる。
現代のような透き通った大きな窓ガラスがあるわけではないので、開けるか閉めるか(0か1か)という環境。
よってこのハイコントラストは“必然”だ。

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これ程までに光源に恵まれた現代、もし今全ての灯りが消え、暗闇の中小窓から差し込む光だけで何をしますか?と問われたら果たして絵を描くだろうか。
暗いというだけでパニックに陥ったり鬱になる人もいるかもしれない。
絵なんて描けたものじゃない!という人の方が多いのではないかと思う。
バロック絵画は僅かに照らされた被写体の一部をハイライトとして強調し、それ以外の部分をシャドーとして極めてハイコントラストに仕上げている。

私の独自の解釈はこうだ。
暗闇の中、そのほんの一握りの光に目を向け描き上げる心の持ち主は誰よりもそして何よりも明るい。
「明」「暗」という区別よりも希望の有無と言った方がいいだろうか。
他人がうつむいた時に星空を見上げるような人物ではなかろうか。
ない何がないではなく、あるこれがあるという心。
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赤坂ルチアーノショーのバーカウンターにて。

というわけで本日のBGM2は Partita No.2 IV. Gigue by J.S.バッハ(演奏ヒラリー・ハーン)

※私は過去にもヒラリー・ハーン女史のバロックな音色でコニャックを飲む。スピリチュアルリーディング的な。でハーン女史について熱く語っている(笑)。

私は決して模範的・優等生的な感性ではないので、このバロックに対する解釈も独自のものであることを申し添えておきたい。
12才頃から誰から教わるわけでもなくバロック(主にバッハ)に惹かれていった私は、今こうして写真を撮っても(露出アンダーなことはもちろん承知の上で)自ら進んでバロッキーなテイストに仕上げようとしているところを見ると、我ながら本質的な感性は歳をとっても変わらないものなんだなと実感する。
そういう私にとって、写真を撮るには(カメラマンにとっては)慢性的な光量不足の何もいいことない環境(笑)である赤坂ルチアーノショーは、人生におけるバロック体験の場だった。

ヒラリー・ハーン女史のバロッキーな音色に酔いつつ、今宵もまた赤坂ルチアーノショーに想いをはせるチャーリーであります。

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by charlie-ls | 2015-01-08 22:59 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ
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スローシャッターで撮影中、突如マイク・タケダがカメラの前を横切った際に身体の半分が消えた図。

インターネットのおかげで多くの「情報」が得られるようになったことで「不思議」が解明され、消えてなくなるものも少なくない。

カメラマン的なところでは「心霊写真」なんてのも時代と共に消え去った言葉かと思う。
あるはずの足がない、顔がない、透けているなど、心霊写真は怪奇現象の代表的存在であり、「お化け」を信じる根拠としていた人も少なくない。
技術的な解説をすると、単にスローシャッターによる「極度のブレ」が原因だという、実にツマラナイ話しでしかない。
光量が足りない環境(すなわち暗いところ)で撮影をすると、カメラはシャッタースピードを遅くして、できるだけ実際の明るさに近い絵面を再現しようと「集光」する。
スローシャッターとは、例えば「1秒」ならば、その1秒間の間に動いたものは全てブレるので、シャッターボタンを押した後、足を振り上げたり、お辞儀をしたりすれば、足がない、顔がない写真となる。
※動かなかったものはそのまま写る。

シャッタースピードを「10秒」くらいにセットして、全力で走れば、「何も写っていない」絵も撮れるだろう。

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シャッタースピードが遅く、その間に動いたロキシーの右手が消えてしまった図。

これを応用すれば、都会の真っ昼間の交差点で「誰もいない」という写真も撮ることが出来る。
人が交差点を渡るよりも、車が走り抜けるスピードの方が速いので、横断歩道側の信号が赤の時にスローシャッターで撮れば車は写らず「何もない」交差点ができあがる。
また、夜景写真の撮影中はスローシャッターになるため、遠い空に飛行機が飛んでいれば、飛行機のライトが“線状”に写り込み、あたかもUFOか何かが高速移動しているかのように見える写真となることもある。夜間の高速道路でヘッドライトが光の帯状になっている写真はそうやって撮る。

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スローシャッターで車のライトが帯状になっている図。

コンパクトデジタルカメラの普及によって、撮影者の前髪がレンズにかかり、何か不思議な線がたくさん写り込んでいるということもよくある。

「心霊写真スポット」は、単に薄暗くスローシャッターになりやすいだけである。そこにお化けがたくさんいるわけではない。

ではなぜ心霊写真が時代と共に消え去ったかと言えば、デジタルカメラの普及で、撮ったものをその場ですぐに確認できるようになり、誰もが心霊写真まがいの写真を自分で撮ったことがあり(撮る可能性が高くなり)、目新しいものではなくなったから。
今では単に「失敗したからもう一回」で済んでしまうし、なぜそうなったのかをインターネットで簡単に調べることができる。「夜景を撮るときはブレやすいので三脚を使いましょう」という、今ではほとんどの人が聞いたことのある情報もその典型例と言える。20年前はカメラマンさえ知っていれば良かった知識だ。

昔はフィルムを現像に出し、やっとそこで絵を確認できた。修学旅行の集合写真などは、何十人もの生徒が綺麗に静止しているわけではなく、なおかつ後から撮り直しも効かない。カメラマンは仕方なしに最も写りの良いものを選択するわけだが、後列からちょっかいを出された前列の生徒がたまたま後ろを振り向くと「顔がない」ように見える写真となり、生徒達は心霊写真だと騒ぐのである。

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多重露光による分身の術(笑)

デジタルカメラによって試行錯誤にコストがかからなくなった。
フィルムのように、一杯になるまで撮って、その後現像してみないとわからない時代とは異なる。
フィルム自体にお金がかかった時代と比べ、デジタルならば手軽に「試してみる」ことができ、多種多様な撮影方法も生まれた。

私のスローシャッター・高速閃光写真も、現像に出してみないとわからないという環境ではやってみようともしなかったと思う。
フィルム・現像代のコストに見合う収益が見込めなかっただろうし、一方で今は大して費用もかからないので(1シャッターあたりのコストはほぼゼロ円だ)、ノウハウを公開することも大したことではなくなった。

誰でもやってみることができる時代になった(そして自分で検証できるようになった)ってことですな。

携帯電話にもスマートフォンにもiPadにもiPodにもカメラが付いている。
もはや国民全カメラマンだ。

こうやって世の中はありとあらゆる面において底上げされていくのだろうなと思うチャーリーであります。

ロマンに酔いたくなったらルチアーノショーへ。

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by charlie-ls | 2014-08-21 08:56 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ

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