ルチアーノショー寄稿ブログ

色が見えません。色覚異常、いわゆる色盲です。でもチラッと触れた「色が絡むと必要以上に時間がかかることがある」という件、サンプルをご紹介したい。

下記はCambridge Brain Sciencesの「Odd One Out」だ。
9個の図形の内、仲間はずれはどれでしょうというIQテスト。


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図1


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図2

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図3


図1は電卓配列で言うところの「9」が仲間はずれ。
図2は同じく電卓配列で言うところの「1」が仲間はずれ。
ところが図3のような一目瞭然(電卓配列で言うところの「7」)の問題を、しばらくボーッと眺めてしまうことがある。

この例はあまりにも簡単すぎるが、こんな感じで通常ならば「色」で判断すれば一瞬でわかる問題に、必要以上に時間がかかってしまうことがある。恐らくは「色」という情報が入ってきたとたんに「間違えないように」という超慎重モードに入り、ひたすら規則性・法則性(色よりももっと確実なデータ)を探そうとしてしまうことが原因かと思われる。30秒程画面に張り付き、ふと画面から顔を話した途端「あれ、なんだ」と自分で可笑しくなることがある。
もしメンサのテストが色づけされた図形問題だったら、私は「時間切れ」で不合格だったかもしれない。

日常生活でも、健常者から見たら「何でこれに気付かないんだろう?」というシーンが、多々あったのではないかと思う。
上記の例でもそうだが、このくらいクッキリしたものであれば、色がわからないとか識別できないわけではなく、はっきり違いがわかるのだけども、初めっから「色」という情報に目を向けないという思考の癖がある。
私だけかもしれないし、色覚異常の人はそういう人が多いかもしれない。

ちなみにウェクスラー成人知能検査「WAIS-III」、メンサのどちらのテストにも、色覚異常者にとってハンデとなる問題は出なかった。
知能検査とは解けるか解けないかではなく、解答速度の方が重要なため、もし色が重要な問題ばかりだったら、私のIQは著しく低くでるだろうと自分で思う。もしかすると日常生活では時としてそれが出てしまっているかもしれない。

“Cambridge Brain Sciences”Cambridge Brain Sciencesをやってみた。の記事、“WAIS-III”はWAIS-III ウェクスラー成人知能検査を受けてみた。全額負担で。の記事でご紹介している。

■目次
 1ページ:噂のメンサは本当に高知能なのか。実験台になってみた。
 2ページ:WAIS-III ウェクスラー成人知能検査を受けてみた。全額負担で。
 3ページ:オンラインIQテストの信憑性をメンサ&WAIS-IIIと比較。
 4ページ:Cambridge Brain Sciencesをやってみた。
 5ページ:「上位2%」は100人に2人や50人に1人とは限らない。パラドックス的な。
 6ページ:知能レベルが高い人ほど人を信じやすく、低い人はあまり人を信じない?
 7ページ:言語性知能。片言の外国人との会話から考察。
 8ページ:知能、お金、容姿。○○だからいいってもんじゃないという不思議な理屈。
 9ページ:東大首席の山口真由女史の言う「俯瞰力」とは。
 10ページ:頭と心、理論(Logic)と感情(Emotion)。
 あとがき:知能指数とは。良き理解者へ。あとがき。
 別冊:色盲とIQ。色が絡むとIQ(判断力?)が著しく下がる。 現在ページ。
 別冊:知能指数(標準偏差15,16,24換算表)と出現率をエクセルでまとめてみた。
 別冊:国別のノーベル賞受賞者数とメンサ会員数。
 追加少年からのお便り。
 追加知能検査で天才を探す欧米と、診断目的でしか使用されない日本。
 追加学力偏差値でいうところの上位2%とは。
 追加IQ 162以上を正確に測定できるのか。唯一の解答者は「運命の人」なのか。
 追加賢い人、賢くない人の特徴。IQ、学力、知識を束ねるのは性格(感情)。
 追加天才とEQ。スティーブ・ジョブズのEQは高いのか。

Photographer&Engineer: Charlie
JAPAN MENSA会員
AEAJアロマ検定1級(笑)

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1号赤坂店は2014年末で閉店致しました。

by charlie-ls | 2015-09-07 09:11 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ
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突然ですが、ワタクシ色が見えません。

いや、ホントに。
いわゆる昔で言う「色盲」(最近は使わない表現らしい)であり、色覚異常だ。
典型的な緑・赤・茶色が混ざると識別が危うくなるタイプで、単色をそれぞれ個別に見ればわかるというレベル。
組み合わせによってはグレーとピンクを間違えることもある。
白・黒、青や黄色などはいつでもはっきりと見える。
金色はいつ何時でもどの距離からでも識別できる(笑)。

それでも度合いで言えば「重度」の方。

視力はずっと2.0(以上)。千葉県沖で日の出の方向を見れば星条旗が見えるくらい。清浄機じゃなくて。

曇っていたり、体調によっては、今日はかなりヒドイなと自分で感じることがある。
なぜかお酒を飲むと色が鮮明になって華やか(色の輪郭がはっきりし識別しやすい)になる。デザインの時は必ず飲むようにしている。

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この記事は、色覚異常である人達に向けてというよりは、お子さんや周囲に色覚異常者がいて、どう接したら良いかわからない人に、少しばかりお役に立てるのではないかと思って書いた。

色もちゃんと見えないくせにカメラマンなのか!と言われたら、ハイ、おっしゃるとおりです。スンマセン的な。
だから本業にしないし、理解してもらった上でしか仕事しないし、重要なデータは必ず健常者の目で確認してもらっている。
健常者の中でも完全な人、ブレがないようにPANTONE社のカラーIQテストで満点(間違いゼロだからスコア「0」)を取った女性にしか細かいことは聞かないようにしている。

健常者でもなかなか満点とはいかないようで、下地がない私にとって、ちょっとでも間違った情報を教えられるとそれを鵜呑みにしてしまうから危ない。
ちなみに2014年の09月にやってみた際には162点、昨夜は72点だった。日によってかなり差がある。

下記に解説が載っている。

カラーIQテストで自分の色彩感覚を試してみよう
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1207/05/news075.html


なぜ女性に頼るかというと、遺伝的に女性に色覚異常は出にくいという特性があり、日本なら女性は500人に1人、男性は20人に1人。
元々男性よりも女性の方が、色彩に関する能力が高いというデータもある。

色の見え方には男女差があるらしいという研究結果
http://rocketnews24.com/2012/09/21/249225/


子供の頃から気づいていた。

私は色覚異常なのに、細かい色の違いには妙に敏感で、ピンクの濃淡違いとか、オレンジの濃淡違いとか、少しでも違うと、これは何色?と確認したくなる。

/*
我ながら、見えないのに敏感なのかって思うが、見えないから細かい違いが不安で敏感になってしまうのだろう。健常者にとっては、日々の変異の正常な範囲内(例えば熟成による色の変化など)におさまっていれば気にもしないことでも、それが正常な変異なのか「異変」なのかがわからないから。牛肉が焼けていく色も、年齢を重ねてサンプルデータを積み上げたからこそ判断できるのであって、色自体を正確に認識しているわけではない。
*/


そういった時に、男性よりも女性の方がより細やかな表現で教えてくれるので、必然的に女性を頼るようになった。

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12年ほど前から、学校などの色覚検査は廃止されたらしく、今は自分が色覚異常だということを知らない男性(特に)が多いそうで、医者や薬品、危険物などに携わる仕事に就こうとした際、検査で発覚し断念するというケースも多々あるそう。
そこで知らされても遅いでしょと思う。

小4での色覚検査、中止から10年 異常知らず進路選択、トラブルも
http://www.sankei.com/life/news/130930/lif1309300034-n1.html


なんで廃止したのかわからない。視力検査は行うのに。
※だからこの記事を書くことにした。

いろいろ読んでいると、いじめられるからとか差別を無くすためとか、それなりに理由はあるようだが、こういった問題はできるだけ早く気づいた方がいいと私は思う。
そもそも差別って。見えないものは見えないんだから差別とかそういう話ではなく、区別しなきゃいけない。違うんだから。事実は事実。

私の場合、幼い頃すぐに親が気づき、自覚した上で育ったので、何の問題もおきなかった。
教室の後ろに張り出されたクラス全員の絵の中に、木の机を「緑」で塗っている者が私ともう1人いたらしい(笑)。
だから色覚検査をやめても一目瞭然だと思うので、むしろ子供達同士、「なぜあの子の机は緑なの?」と理由がわからない方が変人扱いされないだろうか。

私はキャラクター的にか、からかわれたりいじめられたりするどころか、色使いがハゲシイこともあって、むしろ色覚異常だということを信じてもらえないことの方が多く、どのくらい見えないのかを真剣に説明しなきゃいけないことが我ながらバカらしかった。

見えないことを伝える努力って、どんだけ非生産的なんすか。

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というわけで、私は構わず写真も撮るし商業デザインも行うし、服飾デザインもする。

幸いにもこの時代、写真データ自体がデジタルなので、Photoshopなどを使えばピンポイントで色を16進数(または10進数)表示できるため、人に聞かなくても正確な色を知ることができる。

/*
パソコンのモニタは光の三原色「RGB」=Red Green Blueで構成されるため、例えばFFFFFFはRGB全開だから白、FF0000は赤、00FF00は緑、0000FFは青、FF00FFは赤と青だから紫、00FFFFは緑と青だから黄色、000000はRGB全てゼロだから黒など。
※16進数で00はオフ、FFはオンだから、00、33、66、99、CC、FFという具合に色づいていく。FF0000は赤を全開にしてG,Bをゼロにするという意味(10進数で言うところの255,0,0)。
*/


それでも人に見せて確認するのは、健常者から見て写真の「印象」はどうだろうという観点。
なぜなら、色覚異常をシミュレートした写真を見た健常者達は、特にお寿司など「気色悪い」と思うようだから。

ゴッホの絵はこうみえる!?色覚異常の人が見た世界がわかる比較画像
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52098735.html


ネットで色盲テストを受けてみよう!あなたは色覚異常じゃないか!?
http://netgeek.biz/archives/424

※お寿司が載っている。

せっかくデザインしても気色悪い思いをさせたらマイナスでしかないので、私は必ず事前に確認を入れるようにしている。

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私が色について頼るのは女性であり、なおかつ外国人だ。
白人の場合色覚異常者が多く(一方黒人が最も少ないらしい)、女性は200人に1人、男性は10人に1人で、日本のほぼ2倍。
じゃ、なぜわざわざ外国人(私の周りは主に欧州、特に東側)なのって話だが、外国人の方が色覚異常に慣れているという点と、日本人の気を遣いすぎるという点に絡んでくる。

日本で「これ何色?」と聞いても曖昧な返事が多い。 こちらが立場が上だったり客だったりすると特に。
それに加え、多分だが、突然色を聞かれると、何か自分のセンスが悪いんじゃないかと思ってしまう日本人の自信のなさが関係している。
そこで素直に「色わからないから教えて」と言ってみても、「えー、これ緑に見えるんですけど、見ようによっては少し茶色がかっているようにも見えなくもないですね」と返ってくる。
結局わからない。
「その緑と茶色の区別が微妙なんであなたに聞いてるんですけど」とは言えない。だって相手は何も悪くないから。
が、わかるのなら自信持って答えてくれないと、私はもっと不安だし、そもそも判断能力がないから、本当に「茶色に見えるかもしれない緑」なのかもしれないと思う。

気を遣いすぎると何も解決できない典型例だ。

普段なら適当に流すが、色が重要な場面では「ホントに色わからないので」とちょっと真面目に言っても「えぇ〜、ホントですかぁ?」とヘラヘラしていて取り合わない(特に)女性も多い(笑)。いい加減どうにもならなくなり、「私は、色覚異常です。いわゆる色盲です。これが何色か、何色系かだけでも教えてもらえませんか」と言うしかなくなる。
私は隠してないので、明かすことは全く構わないのだけども、こういうシーンって、必ずそう言われた健常者の方が気まずい思いをする(ような)場の雰囲気になる。
だから言いたくない。
見えないのは私であって、見えてる人の性格的な問題を指摘したくて聞いてるわけじゃないのだし。
だから責める気もなければ問いただす権利もない。
見えないのに怒っちゃうと逆ギレみたいだから。

ただ、普通に考えたら、冗談で色が見えないフリはしないでしょと思うが、そうは思わないらしい。
どこかの作曲家みたいに、給付金がもらえるわけじゃないし(笑)。

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地図(高度などがグラデーションで色分けされているものとか)、分布図(汚染地域など色分けされているものとか)などは非常に解りづらい。
電車の路線図も難しい。私は電車に乗らないので困ることはなかったが、もし駅で路線図を見上げながら「緑のライン」と言われたら、目で追うのに30分くらいかかるかもしれない。他の色と混ざって見失い、始点からやり直さなきゃいけないから(笑)。

見えないと色情報に頼らなくなり、色で記憶するということはほとんどしない(私の場合)。
恐らくは、間違えている可能性の方が高いので、自分自身が色情報を除外する癖がついたのだと思う。
よくウソをつく人の話を信じなくなるような感じ。
だから、「この前の茶色のワンピースの女性」とか言われてもピンとこない。デザインは覚えてても色は覚えてないので、過去、事情を知らない女性には冷たい人ねと見られたかもしれない。
思いっきりお洒落してきた女性が「私の目とお揃いのドレスemoticon-0152-heart.gif」とか言われると、しまった気づかなかったemoticon-0156-rain.gifと思う。そのピュアな乙女心に泥をぶっかけたような気になることもある。

この場を借りて、スマン

一方で、ニオイとか声のキーとか、そういう情報の方が鮮明に記憶に残っている。そのせいか何かの音楽を口ずさむとき、伴奏から何からCDどおりのキーで思い出すし、歌う。
人との会話を思い出す時も、音やリズム、背景のBGMなどが重要で、何色の服を着ていたかなど、色情報はまるで参照しない。

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そして、もはや見えている色さえも「情報」として排除している可能性のある事例がある。
図形のIQテストを受け、例えば40分の制限時間のものを7分で解いたとする(全問正解)。
これが似たような内容であっても、カラーになると40分ギリギリまで時間がかかったりする(一応は全問正解)。
両方とも全問正解だから、違いがあるとすれば色くらい。例えば8個の黄色の図形の中に1個の青い図形があって「仲間はずれはどれでしょう」みたいな問題。普通なら一目瞭然で、私にもはっきり見える色なのにも関わらず、色に目が行かず、図形のパターン(規則性など)をひたすらに検証してしまう。
※このIQテストの事例は、また次回・次々回あたりでご紹介予定。

/*
その後、下記に掲載しました。

別冊:色盲とIQ。色が絡むとIQ(判断力?)が著しく下がる。

*/

白黒なら不安要素がないため、自信を持って先に進め、色が入ると必要以上に慎重になってしまう可能性もある。

そう考えると、健常者から見れば、何でこれに気づかないの?というシーンが多々あったかもしれない。

ちなみに「ユニバーサルデザイン」ブームの割には、色覚異常者に優しいと思ったものはないが、外国製のものの方が中間色の組み合わせが少なく、色合いがわかりやすいものが多い。

その他、目印に色を言われても困ることが多い。
電話で「緑の看板のところを右に」とか。多分数時間後、自宅に帰り着いていると思う(笑)。
「商品名は覚えてないけど、茶色の●●」とか。とりあえずお店にいって、ここにある茶色のもの全部くれ的な。

人によってタイプがいろいろあるが、下記に「見分けにくい色の組み合わせ」が掲載されている。

見分けにくい色の組み合わせ
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_senten.jsp


私の場合、赤と黒は大丈夫。一番得意な色。それ以外の組み合わせは背景の色や、他の要素によって変動する。

文字
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カラスは白いかと聞いたら、政治家の秘書は「真っ白でございます」と答えるものらしい。
私は初めて仕事をする人にいつも同じ問いを投げかける。
「あの(木の)机は緑ですか?」 と聞いて、「どこからどう見ても緑です!」と言う人とコンビは組まない。
私は政治家じゃないので、聞いているのは色であって、忠誠は問うてないから(笑)。
間違いを正してくれる、補正してくれるパートナーが必要なのだ。これは理想とか欲求ではなく、必要。必需。近眼の人のメガネと同じ。

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その点、外国人の気の強い女性は(そういえばこのテーマだった)ハッキリ、ためらいもなくすぐさま応答してくれる。
男性の色覚異常者が多い分慣れているということもあるのかもしれない。
特に優れた感性・観察力の持ち主は、「ピノノワールのような赤です」「晴れた日の空のような青です」「エメラルドのようなグリーンです」といった具合に、私が知っている身近なもの、一度でも私の会話の中に出てきたことのある表現を活用してくれる。
一番感動的なのは、「今、あなたがつけているネクタイと同じ紫です!」「今日、あなたが着ているシャツと同じオレンジです!」という表現。
ここまで来ると頭がいい。
色がわからない人間が好き好んで身につけている色というのは、わからないながらも一番わかりやすい色だろうというプロファイリングさえ入っている。
「そもそも、わからない色着ないでしょ」という合理的な判断だ。

算数わからないのに数学の本持ち歩かないでしょ的な。

更に研ぎ澄まされてくると、プレゼントでもらったネクタイと、私が自分で選んだネクタイを見分ける女性もいる。

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ちょっと話は飛んでこんなエピソードがある。
鉄板焼きでよく食事をしてた頃。
A5等級の牛肉は、料理人やスタッフにとって「とっておき」の食材。
席に着くと焼き加減を聞かれる。
私は「ミディアム」と応えるが、ミディアムでは赤いのが出てくることもあり、ミディアム・ウェルダンと応えることもある。
しかし多くの場合、出てきた牛肉は、私の目で見る限り赤い気がする。
そこでスタッフに色を聞いてみると、「食べ頃」だとか「この牛肉はこのぐらいの焼き加減がちょうどいい」とか(笑)。
そんなことは聞いていない。
色を確認したいので、赤いところがないと断言できる色かどうかを聞いている。
また調理師的に言うところの「火が通ってるか否か」(すなわち殺菌されたかどうか)という技術的なことも聞いていない。

そこに外国人女性の連れがいると、私が色を見る前に「もっとちゃんと焼いてください」と言ってくれる。
カーチャン級の面倒見だ。
これが日本人女性だと、女房でもないのに自分がしゃしゃり出ちゃいけない的な感情が働いてブレーキがかかる様子。確かにそういう文化だ。

周りに他のお客さんがいるところで「私は色盲だ色覚異常だ、色を教えてくれ、これは牛の血の色か」とは聞けない(笑)。
だから一人のときや連れが日本人の時は「あーなるほど」と我慢して食べることが多かった。

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そんなやりとりが当たり前だったので、私は焼き加減を聞かれると「ガングロで」と答えるようになった。やり取りが面倒くさいから。

しかしこれがまた厄介で、「A5の肉だから」とか「脂の質がいいからあまり火は入れずに」とか言い出し、素直に受け付けない料理人もいる。

スタッフも同じく、1万円も2万円もする牛肉に火を入れすぎて堅くなったら目も当てられないとか、そっちの心配をする人も多い。
でもそれじゃ、肉を大切にして食べる人のことは二の次ですな。

私は牛肉以下ですか。
私はA4くらいですか。コピー用紙じゃないんだから。

それが「おもてなし」に隠れた現状。
※オリンピックで外国人客が増えると、結構問題が起きそうな気がする。

私の場合、どっちが牛かわかなんいくらい食べて来たんで、今更肉質や脂の質は教えてくれなくてもいいざんす。
10メートル離れてても、肉の脂の粒子とニオイだけでどこの牛か解るし。ホント素粒子レベルで。

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10年ほど前だろうか、ついに連れの外国人女性陣達が、よってたかって鉄板焼きのシェフに向かって怒りをぶちまけた。私は黙っていたのに。
「 アンタの意見は聞いてない!」「言われたとおり焼いて出せばいい!」「どっちが客よ!」
私は思った。

お−、頼もしい(笑)。

でも、日本人は悪気があってそうしてるわけではなくて、文化的な気質だから仕方がない。

それ以来私は、色のことは外国人女性でなおかつ色覚健常者に委ねると決めた。そして仕事に関わる場合はカラーIQテストで満点の人。

自分が信じると決めたんだから、その女性が嘘ついたり間違ったりしても、騙されたとか裏切られたとか言わない。その女性が焼き加減OKと言えばためらわず口に入れる。
「これ何色?」と聞いて「エメラルドエレガントインテリジェンスモスグリーンよ」と言われたら「エメラルドエレガントインテリジェンスモスグリーン」として受け入れる。おー、これがそうなのかemoticon-0126-nerd.gifと。
微塵も疑いもせず、黙って従う私を見れば、委ねられた女性も自ら責任を感じるだろうし、必然的にお互いの信頼感は増す。

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オペ中のドクターがメス!と言っているのに、フォークを渡したりはしないよね的な信頼関係。
ドクターはメスとフォークの違いがわかるが、色覚異常者に色の正確な判定はできない。

言い換えると、近眼で遠くが見えない人がメガネを忘れて「この先はですか?」と聞いた際「私にはが見えます」とか言わないよねという感じ。
確かにウソは言ってないが、それじゃ危ないだろう。

爆弾解体処理中に赤と青(または黒)のケーブルなら恐らくはホットとコールドだと予測はついても、色覚異常者にとって緑と茶色と赤のケーブルが三つ編みになってたらお手上げだぜというシーンで、写真撮って本部に送って「どれ切ればいいの?」って時に、赤を「90年のロマンコンティだ!」とか言われても、熟成しててわかりにくいでしょアンタみたいな。茶色切る可能性あるし。
だから表現センスも重要。

見えて当たり前だから、見えないとどうなるか、どう感じるかっていうアングルで書いてみた次第であります。

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見えない人間もいれば、「更にもっと見える」人もいる。

1億以上の色を知覚できる「 スーパービジョン」を持つ女性が12%もいる可能性
http://gigazine.net/news/20120625-super-human-vision-tetrachromats/


赤坂ルチアーノショー時代、スタッフにスーパービジョンの持ち主はいないか声をかけたがいなかった。
マイナスを埋めるにはプラスが必要なので、スーパービジョンの人と色彩に関わる仕事をしてみたいと思っている。

私を-10で健常者を0だとすると、私がコンビを組んで0になるには+10の人が必要になる。じゃなきゃ-10の方が足引っ張るだけだし。
そこで10人に1人の色覚異常の男性に対し、10人に1人以上のスーパービジョンの女性が存在するのかと考えたら、世の中プラスもあればマイナスもあって、ホットもあればコールドもあって、アルカリと酸、北と南、東と西、右と左、上と下、ちゃんとバランスが取れているんだなと妙に納得した。

光のように、粒子でありである。
的な。

ちなみに2年程前、私は色覚異常だという話をした際、ロキシーはおもしろい反応をした。
「わぁ、いいなぁ」
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人と違う世界が好きな性格ってのもあるかもしれないが、これまで憧れた男性が皆色覚異常だったらしく、シミュレーションアプリを使ってまで同じ世界を見ようと試みたこともあるそう。
アートの世界にはそんな感じの人が多いし、私から見てもあのオレンジの髪の毛はとても見分けやすいユニバーサルデザインだ。

白人(黒人には少ないらしい)は色覚異常の人が多いから、欧米の色彩はくっきりしているものが多いんじゃないかと思う。反面、日本人から見るとどぎつく見えることが多い。

ゴッホも色覚異常だったそうで、最近は歴史的に有名な画家の多くに色覚異常の疑いがかけられている。
私が思うに、形式や伝統が重んじられた時代に、あまりにも斬新な(笑)色使いに皆驚いて、更には本人があまりにもドヤ顔なものだから(色覚異常に気づいてなくて)、それに圧倒されて認めてしまったのではないかというギャグみたいな説を1人で唱えている(笑)。

以前ご紹介した、英国GCHQがディスレクシア(学習障害)の人達を大量に雇い入れたという話。
暗号解読に優れた能力を発揮し国防に貢献している。英国GCHQに貢献するということは、必然的に米NSAや米CIAに貢献することにもつながる。

ではどういうことか。
何がだめ、何が劣っている、何が欠けているじゃなくて、どうやって貢献しようかって姿勢こそが大切じゃなかろうか。

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今回の挿絵(写真)は全て誰の色監査も受けずに、自分で撮った写真を自分で好きなように色調整したものを使用した。
色覚異常の人は共感する色使いや、自分とは違うなと思うポイントがあるんじゃないかと思う。

そんな本日のBGMは Lies by The Black Keys
https://www.youtube.com/watch?v=f5i3xSPV2fw

私が見ている色はあなたにとって嘘かもしれない。
でも全部が全部嘘じゃないかもしれない。
一色でも同じ色を見ているなら、ほんの僅かな光でも、詰め込めるだけのシグナルを詰め込んで私は語りかける。
たとえそれが一瞬であったとしても、私は見逃さない。
的な。

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前回のスクワット続編「チャーリーズ・メソッド」を公開予定だったところ、2ヶ月目の体重を確認してからにしようと思い、急遽こちらの記事に切り替えた次第であります。

本日も素敵な色彩をお楽しみください。

追記
以前、色盲(重度)、色弱(軽度)、全色盲(白黒)と分けられていた。最近は総称して色覚異常と呼ぶようだ。

色覚異常とは
http://www.udcolor.com/siki.html
遺伝的に3つうちの1つでも機能していない場合を色覚異常と言う。

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by charlie-ls | 2015-08-28 10:31 | 【赤坂】ルチアーノショー寄稿ブログ | Comments(0)

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