学力偏差値でいうところの上位2%とは。

能指数(IQ)は平均を100とし、標準偏差を15(一般的に)として計算する。±1σ = ±15(85〜115)が平均的なゾーンで68.27%が収まり、±2σ = ±30(70〜130)の範囲に95.45%が収まる。
一方、日本の学力偏差値は平均を50とし、標準偏差を10として計算する。±1σ = ±10(40〜60)が平均的なゾーンで68.27%が収まり、±2σ = ±20(30〜70)の範囲に95.45%が収まる。

※病院の検査などでは、この±2σの範囲を「基準値」と呼ぶ。例外なく±2σの範囲内に95.45%が収まり、残りの4.55%(上下各2.275%)が特異なケースとして取り扱われる(いわゆる“3σ”圏)。トレーダーにとってはボリンジャーバンドでお馴染みだ。

メンサが掲げる「上位2%」とは、この3σ圏クラス(それ以上)を指しており、日本人にとって馴染みのある学力偏差値で言うところのどういった位置付けなのか、表にまとめてみた。
学力偏差値は『東京都 大学偏差値 一覧 2016』(大手3大模試平均とある)を参照した。

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感覚的には、世間一般の認識のとおりといったところだろうか。
※IQの出現率はこちらをご参照いただきたい。

※「偏差値」も仕組みは同じ。タンブラーに偏差値表を掲載した。

IQの世界では130以上(厳密には130と131の間あたり)を上位2%と呼び、同じように学力偏差値では70以上(厳密には70と71の間あたり)が上位2%となる。

※IQの母集団は世界の全人口であり、学力偏差値は日本の大学受験生(模試)が母集団であるため、飽くまで感覚的な比較対象としていただきたい。

日本の世帯所得で言う上位2%は、世帯年収1,700万円〜であることから、日本は学力やIQがそのまま収入に結びついているわけではなく、人材が過小評価されているのか、または使いこなせず使い道がないのか、或いはスティーブ・ジョブズが言うように「(スタンフォード大学に行くよりも)パリで数年間、詩の勉強をする」べきなのか、はたまた、お金に対する価値観が高すぎるのか(お金を高く評価しすぎると、人よりもお金が大切になり、対価を支払おうとしなくなる)、それとも根性とか礼儀の方が大切にされているからなのか、原因は1つでないにしても近年の先進国の傾向に対し、独自路線を行く気がかりな要素だ。

/*
高学歴な人が大企業の重役に就き、平均よりも高い年俸をもらっている人は沢山いるが、(世帯)年収が1,700万円に届くかというとそうではなく、余りメジャーではなくとも、外資で働く英語堪能な人の方が収入は多かったりする。
*/

※気がかり=日本においても、高学歴、高IQが儲かるべきだという考えではなく、高学歴、高IQの人達が、社会で大いに稼げない状況であることに注目している。教育段階で使えない人間に育ってしまう要因があるのか、社会に出て、周囲が認めたくない、受け入れたくないという環境的・感情的・排他的要素が影響しているのかという視点だ。一方アメリカは、この12年間で明らかにIQ社会へと傾倒しており、収入から居住エリアまでIQどおりに分布しているという。

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ネスプレッソから今夏限定発売の“ミラノ”は美味しい。ブログの共となった。


年04月、googleによる東大(院生)青田買いの報道が世間を賑わせた。
人工知能の研究を行う東大院生に対し、年収15万ドル(1,800万円)〜のリクルーティングだ。

もしかすると日本人の才能は外国人によって発見・評価され開花していくのかもしれない。と思うシーンに度々出くわす。そもそも開発・研究者にとっては、どこまでいっても開発・研究資金を出してくれる人が必要だから、交渉も成立しやすいだろう。給与の魅力に留まらず、潤沢な開発・研究資金とはとても魅力的だ。日本人にとって悩みどころがあるとすればせいぜい英語力くらいか。

/*
日本は、この“スポンサー”という存在のありがたみをもっと教育すべきじゃなかろうか。商品開発には常に資金が必要だ。テクノロジーに限らず、身近なところで言えば料理人がソース1つ作るにしても、伊勢エビやアワビ、キャビア、フォアグラなど高級食材を自腹で買っていては大した「試行錯誤」はできないし、ソムリエをソムリエたらしめるのも、学習環境を提供する資金あってのものだ。なぜならソムリエが自分の給与の範囲でしかワインを飲まないのならば、間違いなく顧客の方がより多くの高価なワインを飲んでいるのだから。飲んだこともないワインを勧められたくはないし、そもそも説得力がない。このように、労働への対価のみならず、教育・学習・研究・開発に投資をしてくれるスポンサーあっての“プロフェッショナル”であることをもっとも学ぶ必要がある。
*/


歴史的に見ても、現在世界を動かしている白色人種は、そうやって世界各地の人材や名産品を手に入れてきたのだし、個人に対する高い評価や高額の報酬に慣れていない日本人は買い取りやすいという点も見逃せない。一言で言うと、相場的に安いということ。

度々取り上げている、英GCHQがディスレクシア(学習障害)の人達を大量に雇い入れたという報道を見ても、英米の強さは発見・発掘力ではないかと感じる。

日本のように、単一民族だけでなおかつ島国の中で皆が身近に生きていると視点も単調化し、その良さ・凄さ・価値がわからず(場合によっては人間は大して変わらないくらいの感覚だったり)、むしろ外部の人間によって発掘・評価されるケースは少なくない。日本文化が海外で掘り返されたり、メジャーでないブランドの日本製品は、逆輸入の方が売れやすいというのもその典型例だ。

一方、多人種が混在するアメリカ(など)では、日々異文化の目にさらされている分、ある人種から見れば「変わった才能」であっても、他の人種から見ればとても有用な才能であったり、多くの目に触れることで見いだされやすい環境だと言える。ハーヴァード大がアジア人が増えすぎないよう、入学基準を上げている理由はここにもある。
※その分多種多様の才能が溢れており、中途半端な才能では埋もれる可能性も高い。

例えば日本の「引きこもり」も、小さな国土に人口だけは多く(面積は61位、人口は10位)、ひしめき合った建物の中で、しかも狭く天井の低い家に閉じこもっているからそう見えるだけで、電車はない上に、車で30分走っても銀行もコンビニもない広大な土地の海外なら、引きこもっているかどうかさえ他人の目に触れず(気付いてももらえないので、自分で名乗らない限り「引きこもり」という表現が生まれない)、もしパソコンとインターネットで家から出ないまま稼ぐ方法を考えようものなら、それは「画期的」であり、二次的に排ガス削減に貢献したとまで評価されるかもしれない。

現在の、一日中スマートフォンを触っている人達も、見方を変えたらかなり自分の世界に閉じこもっていると言える。出先でも使えるからこそ宅内に引きこもる必要がないだけで、あれが有線なら、その場所から一歩も動かない人が増えていたに違いない。
一人になればスマートフォン、エレベーターなど他人と乗り合わせるとスマートフォン。会話や接触を拒むための道具にもなっており、もし「引きこもり」を不健全だという観点と照らし合わせるならば、家の外に出ているから「健全」かというと、そうとも言えない。

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メンサと言えばイギリス。イギリスと言えばチェック。チェックと言えばバーバリー。

局のところ、誰の視点で見るかということではなかろうか。
外国人の目から見れば、日本人は「安い」(コストパフォーマンスが高い)のかもしれないし(日本が円安を好む点も大きい)、日本人同士で見ると、そんなに払う価値がないと思うから給与水準が低いのかもしれない。

日本は円高になると海外の不動産やモノなどを買おうとするが、人材買いする方が将来のためかと思う。
年俸17万ドルも、1ドル=120円の時では2,040万円だが、1ドル=80円なら1,360万円だ。
契約時に円建てにしておけば、その後円安に戻ろうとも影響を受けずに済む。
外貨に慣れていない日本人を対象とした契約では、為替の変動の影響を受けない「保護」オプションが求められるが、外貨慣れしている外国人は、その時自己責任で投資的決断(更に円高が加速するだろうとか)を下すため、後に再交渉はあってもクレームになることはない(少なくとも私の経験上は)。自国通貨の先行きに不安のある人達(東欧諸国や現ユーロ圏など)は、好んで日本円を選択することも多い。

誰がリーダーになるかによって、発掘され、引き上げられ、育てられ、活躍の場が与えられ、大きな舞台へとかり出されるるか、大きく影響するところ。
自分がリーダーになれる人ばかりではないし、上位2%の中のリーダーも存在し、更にはその中の精鋭部隊を率いるリーダーもいる。
かといって「オレを見いだしてくれない環境が悪い、チームが悪い、リーダーが悪い」と言っては“人のせい”なので、どういう人達と出会うかも(現代社会で言うところの)実力のうちではなかろうか。


本項最後にIQ関連の記事を。

「IQの高い女」の心理的共通点とは
http://dailynewsonline.jp/article/944547/?page=all


記事タイトルとは関係ないが、メンサ会員の自己評価は平均21.1ポイント、一般大学生が20.9ポイントとあり、メンサ会員が自信がなさ過ぎるのか、一般大学生が自信がありすぎるのか、おもしろい傾向が見てとれた。

その他、首相官邸サイトにて、ジャパン・メンサが提出した「飛び級に関するアンケート結果」を発見。せっかくのメジャー団体だから大いに活躍してもらいたい。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/dai17/t2.pdf

●付録 東大データ
 27年度の統計値で見ると、
 成人数:約126万人(18才受験時と大差ないかと思う)
 大学受験数:560,672人
 東大受験数:9,086人(志願者数は12,384人)
 東大合格者数:3,144人

 同世代人口のうち約44.5%の人が大学受験し、0.72%の人が東大を受験し、0.25%の人が東大に合格する。
 大学受験者数のうち1.62%の人が東大を受験し、0.5634%の人が東大に合格する。
 東大受験者数のうち34.6%の人が東大に合格する。
 ※いずれも同年。

 平成2年度の大学受験者数は408,350人であるのに対し平成26年度は532,350人に増加している。
 一方で、平成2年度の成人数は188万人であるのに対し、平成27年度は126万人に激減している。 ※平成6年には207万人に達している。
 また、平成15年度の東大受験者数10,022人に対し合格者数3,336人であり、平成27年度は9,083人が受験し、3,144人が合格している。

 個人的な印象でパソコンに例えると、メンサ会員はグラフィック演算が速いよね〜(GPU)的な。
 東大生は全体的にバランスよく速いよね〜(CPU/OS)的な。

 記憶・暗記力はパソコンで言えばメモリやストレージの容量・速度を指すが、厳密には演算力ではないので、時代に合わせてどう装備していくかと言ったところか。


そうした中、中卒アマンシオ・オルテガがビル・ゲイツを一瞬追い越し世界一の大富豪となった。

ZARAの創業者がビル・ゲイツを抜き一時的に世界一の富豪に
http://www.fashionsnap.com/news/2015-10-27/zara/


引き続き知能について検証していきたい。

10月11日、16日、「オンラインIQテストの信憑性をメンサ&WAIS-IIIと比較。」にオンラインIQテストを2件追加した。

■目次
 1ページ:噂のメンサは本当に高知能なのか。実験台になってみた。
 2ページ:WAIS-III ウェクスラー成人知能検査を受けてみた。全額負担で。
 3ページ:オンラインIQテストの信憑性をメンサ&WAIS-IIIと比較。
 4ページ:Cambridge Brain Sciencesをやってみた。
 5ページ:「上位2%」は100人に2人や50人に1人とは限らない。パラドックス的な。
 6ページ:知能レベルが高い人ほど人を信じやすく、低い人はあまり人を信じない?
 7ページ:言語性知能。片言の外国人との会話から考察。
 8ページ:知能、お金、容姿。○○だからいいってもんじゃないという不思議な理屈。
 9ページ:東大首席の山口真由女史の言う「俯瞰力」とは。
 10ページ:頭と心、理論(Logic)と感情(Emotion)。
 あとがき:知能指数とは。良き理解者へ。あとがき。
 別冊:色盲とIQ。色が絡むとIQ(判断力?)が著しく下がる。
 別冊:知能指数(標準偏差15,16,24換算表)と出現率をエクセルでまとめてみた。
 別冊:国別のノーベル賞受賞者数とメンサ会員数。
 追加少年からのお便り。
 追加知能検査で天才を探す欧米と、診断目的でしか使用されない日本。
 追加学力偏差値でいうところの上位2%とは。 現在ページ。
 追加IQ 162以上を正確に測定できるのか。唯一の解答者は「運命の人」なのか。
 追加賢い人、賢くない人の特徴。IQ、学力、知識を束ねるのは性格(感情)。
 追加天才とEQ。スティーブ・ジョブズのEQは高いのか。

Photographer&Engineer: Charlie
JAPAN MENSA会員
AEAJアロマ検定1級(笑)

チャーリーのタンブラー(毎日更新、日記・ブックマーク的な)

by charlie-ls | 2015-10-22 11:15 | 寄稿ブログ

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