知能とは何か。第三シーズン。思考の範囲(scope)と深度(depth)。

 えるとは何か。賢いとは何か。

 例えば「留守番してて」と言われた場合、“普通”以上(大凡90以上)の知能を持ち合わせた人間なら、電話が鳴れば電話を受け用件を聞く、荷物が届けば受け取る、不審人物が家に侵入すれば通報する、またはどうしても必要なら撃退するなどの行動を取る。

 大金や貴金属の入った金庫のある家の防犯システムや、セコムが入っている家は通常と対応(初動)が異なるし、物騒な地域で常に“格闘”を意識しなければならない家もあるだろう。アメリカなら銃の準備などだ。

 日本のように平和な国において性善説で考えると「銃は要らない」と判定される(それに銃の所持で逮捕される)が、アメリカではそうはいかない(よって銃の所持が許可されている)という事実があり、必ずしも性善説が成立しないという知識や認識、治安に関する情報収集能力、そして「時と場合による」という判断能力もまた“留守番”に含まれる。

 ※多様性に富んだ生活をしていないと、ソコの思考力が失われる(範囲が狭まり思考が貧弱になる)。

 更には、戦うことで得られるメリットよりも逃げた方が総合的に見て利益が大きい(例えば死んでしまっては財産を守ってもしょうがないとか)といった臨機応変な対応を迫られることもある。

 これは「生きていく」という過程の一場面として“留守番”が存在することを意味し、思考の結果はその時その場で完結するものではなく、連続性を持つと言える。

 例えば、留守番中に電話を受けた。荷物も受け取った。何となく一段落ついた気がして、ベランダに出て外の空気を吸っている隙にインターホンが鳴ったが気付かず来客は帰ってしまった。ということもあるだろう。集中力や忍耐力ひいては性格や感情も思考がもたらす結果(≒行動)に関わっていることが解る。

 というように、「留守番」という言葉の範囲(scope)を人間の脳は理解できる。いわゆる文脈理解。そして必要に応じた対応度合い=深度(depth)を考える思考力が(高低はあっても)備わっている。

 ※更に前頭葉は倫理・道徳観や社会性などの高次の思考を行い、正当防衛と過剰防衛の線引きを判断したり、自己のプライドを優先するよりもいっそ殴られて/謝って済むのであればそうした方が丸く収まるなどの微妙かつ絶妙な判断を行うことから、机上での思考と対人社会における思考とでは範囲(scope)も深度(depth)も大きく異なることが解る。

 しかし著しく知能が低い場合は、言葉通り家に居たが泥棒を見ているだけで何の対応もしなかったということが生じる。「留守番しててと言われたからちゃんと留守番してた」というレベルの理解力(狭く浅い)。

 文脈という捉え方ではなく、留守番という単語の意味だけを捉えた状態。思考が細切れであり統合されていないと考えられる。残念ながら、難しい計算はできるのに文字通りのことしか理解できない人が増えている。当然に賢いとは言えず、これらを踏まえると、知能・知性の基本は範囲(scope)×深度(depth)と考えられる。

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レーヴンマトリクスのフリン効果から人類の「知能は上がり続けている」とする説と、実はこの数十年「知能は下がり続けている」とする説があるのは、脳の機能性を単独で測定したものと、統合された結果を見ているのかの違いではないかと推察される。
*/

 では番犬はどうだろう。相手がいかにも不審なオーラを出していれば噛みつく(家を守る)かもしれないし、顔見知りなら尻尾を振るかもしれない。知らない人でも好物をくれたら大人しくするかもしれない。

 現実社会では顔見知りだから必ずしも安全なわけではなく「いつも来ている人だが、主人が留守中に、鍵を持っているはずのない人がうちの敷地いるのはおかしい」「主人に確認を取るから待って」という判定・対応が必要だが犬にはそれができない。

 ※敷地=縄張りという概念は犬にもあり、ヒトは登記簿や視覚で判断するところを犬はマーキングすなわち嗅覚によってその範囲を定め認識している。ただし、その後の判断基準(≒データベースの容量)に乏しい。

 同じように、人工知能のサンプルとして“Siri”に「留守番してて」と頼んだ場合、仮に言葉は通じたとしても、音声や指紋、顔認証を使用しない限り侵入者と持ち主を区別できない。

 人間なら子供でも自分の親と他人は一瞬で区別できるので(視覚)、Siriが人間の知能を超えたとは誰も思わない。しかしSiri(が動作するCPU)には、20-30年前のスーパーコンピューターを超える演算能力がある。

 すなわち潜在的な(仕様としての)演算能力だけでは“賢さ”とは結びつかず、当たり前のことが当たり前にできなければ「知能が高い」とは見なされないことを意味する。という人間社会に我々は生きている。

 この「当たり前」の能力を比較的幅広く測定するのがウェクスラーのような統合(総合)知能検査であり、決して特殊な能力は問わない。言い換えると「できなきゃ困る」ことの総合テスト。一方下位検査の行列推理など、特定の能力の測定は離散的であり、仮に非常に高いスコアを示したとしても、その高い特異能力を実社会が必要とする形で統合・出力できるか否かにかかっている。

 ※だからといって高いから害になるわけではなく、低いよりも高い方がいいことに変わりはない。

 これについては次回以降“思考のスループット”として掘り下げていく予定だが、例えばベンチマークテストの結果、「このハードディスクは極めて速い」という事実認定がなされても「しかしうるさい」「だから売れない」と続くことも多々あり、「速い」というメリットと「騒音」というデメリットに対し、世間はどの程度の騒音までなら速さ(時間)と引き換えたいかという“相場観”もまた「賢さ」を支える思考或いはセンスの1つと言える。

 ※時間に対する価値観は年収や社会的地位によって大きく異なるため、算定基準を推定するだけでも多くの情報・知識を必要とし、参照するデータベースの容量(大凡「範囲」と結びつく)と情報の精度の影響を受ける。

 ※データサイエンティストが“今最もセクシーな職業”と言われる由縁でもあるだろう。複数の情報の組み合わせから多くの事柄を解き明かす=丸裸にするのだから。

 すなわち行動(当然に発話も含まれる)として表出(出力)されたものは、離散的な思考ではなく複数の思考が統合された結果(集合)だと言える。そして複数の思考からもたらされる結果とはその組み合わせの数から「和」ではなく「積」であると考えられ、「全体とは部分の総和以上の何かである」(ホーリズム)ことを指し示している。

 ※ここでは表現をシンプル化するために範囲(scope)×深度(depth)とする。

 という前提に立ち、次回は当たり前のことを当たり前に行うために、ヒトはどういった処理を行っているのかについてコンピューターの情報処理の仕組みと照らし合わせながら考えてみたい。


チャーリー(
JAPAN MENSA会員
情報処理安全確保支援士/登録情報セキュリティスペシャリスト(RISS)

AEAJアロマテラピー検定1級
AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー
AEAJ認定環境カオリスタ
AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
AEAJ認定アロマブレンドデザイナー
AEAJ個人正会員
JAMHAメディカルハーブ検定1級
JAMHA認定メディカルハーブコーディネーター
JAMHA認定ハーバルセラピスト
【国】ITパスポート試験合格(笑)。
【国】情報セキュリティマネジメント試験合格
【国】臭気判定士
薬学検定1級試験合格
HTML5プロフェッショナル認定資格 レベル1試験に合格。
個人情報保護士認定試験に合格。
情報セキュリティ管理士認定試験に合格。
【公】メンタルヘルス・マネジメント検定II種(ラインケアコース)試験に合格。
Comptia Security+試験合格。
SEA/J情報セキュリティ技術認定CSPM of Technical試験合格。
【国】危険物取扱者 乙種 第4類試験合格。
【国】情報処理安全確保支援士(旧情報セキュリティスペシャリスト)試験合格。
【国】ファイナンシャル・プランニング技能検定2級試験に合格。
【国】危険物取扱者 乙種 第2類、第3類試験合格。
心理学検定1級試験合格。
【国】登録販売者試験合格。
【国】危険物取扱者 乙種 第5類、第6類試験に合格。。
【国】危険物取扱者 乙種 第類試験1に合格。

心理学検定特1級試験合格。

チャーリーのタンブラー(毎日更新、日記・ブックマーク的な)


by charlie-ls | 2020-07-19 20:09 | 個人ブログ

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